ピノッキオ・ソウルライク『Lies of P』開発元、DLCと次回作では“残念だったところ”をちゃんと改善すると表明。長所を伸ばし、短所を克服
『Lies of P』のディレクターであるチェ・ジウォン氏は9月19日、DLCの開発の進捗を報告。本編での課題点を改善し、良いところを伸ばす方針で開発が進められているという。
本作は、作家カルロ・コッローディの童話をモチーフに、ピノッキオ人形を主人公とするソウルライクアクションRPGだ。PC(Steam/Microsoft Store/Mac)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに2023年9月に発売された。本稿執筆時点のSteamユーザーレビューでは約3万件中92%が好評とする人気作だ。
本作では19世紀後半から20世紀初頭のフランスの都市をモチーフとする「クラット」を舞台に、プレイヤーはさまざまな敵との歯ごたえあるバトルを展開する。刃と柄を組み合わせる武器作成や、左腕のリージョンアームの強化などのシステム、また与えられた選択肢にて嘘をつくのか否かで変化する物語などが特徴となっている。
今回、本作の発売から1年の節目に「Director’s Letter」が公開された。ディレクターであるチェ・ジウォン氏によるメッセージが綴られており、DLCの開発を懸命に進めているという。同氏によればDLCおよび「次期作」の開発は、本編でよかった部分をさらに発展させ、“残念だったところ”は改善していく方針で進められているとのこと。ユーザーのフィードバックと応援を受け止めながら、開発に活かしているそうだ。
たとえば本作では発売直後、特に序盤における難易度などを課題とする意見もみられた。本作の序盤では、倒れた状態のプレイヤーに追撃を仕掛けてくる強敵が存在。当初は序盤ゆえに強化の選択肢が少ないこともあり、一度倒れるとなすすべなく死に追いやられることも多かった。そうした状況を受けて、開発元はアップデートにて主人公に基本能力として潜在能力「起床回避」を付与。またあわせて強化に必要なアイテム「クオーツ」を序盤から購入できる数も増加した。“起き攻め”から抜け出しやすく、また序盤の強化の幅も広がったかたちだ。
このほか同アップデートでは、武器調合において使いにくかった組み合わせの強化も実施。有用な武器調合の組み合わせの幅も広がっていた。ユーザーのフィードバックを受けて、さまざまな点が改善されたわけだ(関連記事)。そうしたリリース当初課題として指摘されアップデートにて調整された点も、DLCや続編では最初からブラッシュアップされた状態を目指して開発されているのだろう。
なお本作は先述のとおり、Steamユーザーレビューにて約3万件中92%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。ソウルライク作品として丁寧に作り込まれている点や手強いバランスのボス戦のほか、ストーリーや世界観なども持ち味として評価されている。ソウルライク初心者とするユーザーからの好評が集まっているのも特徴だろう。今回のDirector’s Letterでは、DLCおよび次期作の開発では良い部分を伸ばす方針もあると伝えられており、どのような作品になるか注目されるところだ。
このほか今回のDirector’s Letterにあわせて、DLCの新たなアートワーク、および楽曲「Lisrim」がお披露目。アートワークでは灯台に照らされた不気味な集落が描かれており、DLCのロケーションとして登場するのかもしれない。ちなみに過去に披露されたアートワークでは船も描かれており、DLCでは海辺も舞台となるようだ。続報も期待される。
『Lies of P』は、PC(Steam/Microsoft Store/Mac)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。