PvPvPvE傭兵vsエイリアンFPS『Level Zero: Extraction』、正式リリースからわずか2週間でアプデ打ち切り。不評覆せず「継続はもはや不可能」として

tinyBuildおよびDoghowl Gamesは2月14日、『Level Zero: Extraction』について、今後のアップデートおよびサポートを終了することを発表した。なおサーバーはオンラインのまま維持され、オンラインでのマルチプレイは引き続き可能となっているようだ。
『Level Zero: Extraction』は非対称対戦型の脱出系サバイバルホラーFPSだ。対応プラットフォームはPC(Steam)。舞台となるのはとある研究施設。危険なエイリアンがはびこる施設内では、残された研究データや物資を巡って、傭兵たちが戦いを繰り広げている。プレイヤーは傭兵となってアイテムを収集し無事に帰還するか、あるいはエイリアンとなって傭兵を全滅させることを目指す。
ゲームプレイはPvPvPvEと標榜されており、3人一組の複数チームが入り乱れる戦況が展開される。AI操作の敵も登場し、施設内の戦利品を争奪しつつ、脱出ポイントを巡った攻防も見られる。
本作については、2024年3月にCBTが開催された。また2024年8月からは早期アクセスとして配信されていた。ピーク時ではSteam同時接続プレイヤー数2600人ほどを記録(SteamDB)。Steamユーザーレビューでは「賛否両論」ステータスをとなるなど粗削りな点が指摘されていたものの、「PvPvPvE」を標榜する、エイリアンと傭兵間の戦いが評価されていた。
その後、不評を覆せぬまま1月30日には突如正式リリースに踏切、大型アップデートとしてバージョン1.0が実装(関連記事)。以降はプレイヤーベース、ユーザー評価ともに苦戦している様子がうかがえた。PvPvPvEという対人タイトルながら、早期アクセス期間より指摘されていたエイリアンと傭兵のバランス調整がバージョン1.0では手薄だったのも要因のひとつとなったかもしれない。加えて傭兵同士で脱出型FPSをおこなう“エイリアンなしモード”も追加された。こうしたアップデートにより、PvPvPvEというテーマを放棄したようにも見えるとして、ユーザーから厳しい評価や落胆の声が伝えられていた。
そんな本作について2月14日、本作公式よりサポート終了の発表がなされた。発表によれば、『Level Zero: Extraction』は1月30日に配信された最新パッチをもって、差し当っての最終パッチとするとのこと。つまり、今後基本的にはゲーム内容を更新するアップデートをおこなわないという。
Doghowl Gamesが伝えるところでは、野心的なデビュー作として手がけた『Level Zero: Extraction』は、期待を下回るパフォーマンスであったとのこと。また同スタジオの規模を鑑み、現時点では財政的観点からサポート続行は「もはや不可能」との見解を示した。正式リリースから2週間で「打ち切り」となった本作ながら、サーバー自体は維持されるようで、オンラインプレイは引き続き可能だ。
なおDoghowl Gamesは次なる新たなマルチプレイヤー作品を開発中。『Level Zero: Extraction』とは異なり、Co-op作品を手がけるそうだ。新作開発にあたっては『Level Zero: Extraction』で得た経験を活かすとしており、次回作で挽回できるかどうかは注目されるところだろう。