“PS5 Proは任天堂から発表されない”など、当たり前情報を「リーク」として伝えるアカウントが妙に人気。あの手この手でわかりきった情報をリーカーっぽく“予想”


「legit gaming leaks」なるXアカウントの投稿が注目を集めている。アカウント名は、日本語では“合法的なゲームのリーク”といった意味になるだろう。同アカウントが投稿するのはゲーム業界の未発表のリーク情報……ではなく「わざわざ言われなくても分かること」。さもリーク情報っぽく当たり前のことを真面目に書き連ねる様子が面白がられているようだ。

legit gaming leaksのXアカウントが開設されたのは今年6月のこと。記念すべき最初の投稿は「Nintendo Switchの後継機は、ゲームを毎秒複数のフレームで実行できる」との報告であった。


いかにもリーク情報っぽく書かれているものの、これはリークでも何でもない、ただの当たり前の情報だ。ゲームの毎秒のフレーム実行数、つまりフレームレートは大まかに、1秒あたり何回画像を切り替えるかということを表す単位を指す。たとえばフレームレートが30fpsのゲームであれば1秒間に30フレーム、60fpsであれば1秒間に60フレームで実行される。したがって1fpsでもない限り「毎秒複数のフレーム」で実行していることになる。このように考えればゲーム機が毎秒複数フレームでゲームを実行するのは当然で、Nintendo Switchの後継機でももちろん、複数フレームに“対応”していることだろう。

そこから約3か月間、同アカウントは日々先述のようにさまざまな“当たり前情報”を投稿。本稿執筆時点では5万5000フォロワーを擁しており、急速に人気を高めている様子だ。

たとえば最近のlegit gaming leaksは、先日の「PS5 Technical Presentation」の放送に際してかPS5関連の当たり前情報をさまざま紹介。「PlayStation 6には車輪(Wheels)がない」だとか、「PS5 Proは任天堂からは発表されない」といった、言われなくてもわかる情報をいろいろリーク情報っぽく伝えていた。また同放送でのPS5 Pro発表後には、嬉々として「PS5 Proには電力が必要になる」と報告している。


ほかにもlegit gaming leaksは「“Spider-Man 3”はニューヨークが舞台になる」「『ゼルダの伝説』メインシリーズの次回作の世界には木が生えている」「『スーパーマリオ』の次回作にはコインが登場」「『マインクラフト』の続編には銃は登場しない」など、人気シリーズ作品にちなんだ当たり前情報も次々と投稿。それぞれユーザーからは面白がられたり、冗談に乗っかったユーザーから「情報元は?」と追及されたりといった反応が寄せられている。言うまでもなく当たり前な情報の数々は、日々ユーザーの笑いを誘っているようだ。とはいえ多種多様な当たり前情報を投じ続けると、いつか“外れて”しまいそうでもある。

なおlegit gaming leaksは先日の「Nintendo Directソフトメーカーラインナップ」および「Indie World」配信前にも“直前リーク”として当たり前情報を紹介。いつもとは違う箇条書きにて、「任天堂がストリーミング配信する」「ビデオゲームの情報が紹介される」「何かしら発表するナレーターが存在する」「“Half-Life 3”は発表されないとみられる」「最低1人は放送を見る」と分かりきった情報を連発していた。


このほか同アカウントは、確認できた当たり前情報は律儀に「Confirmed(確認済み)」と報告することも。“リーカーあるある”を押さえつつ、リーカーそのものを皮肉るような狙いもあるのかもしれない。本当にリーク情報が流れそうなタイミングで、バリエーション豊かに言われなくてもわかることを伝えてユーザーを和ませているのも人気の理由なのだろう。今後どのような当たり前情報が飛び出していくのか、そしていつか紹介された情報が外れてしまうことはあるのか。legit gaming leaksの活動に注目したい。