「手抜き」だと批判された『League of Legends』の新スキン、制作中止へ。かわりに別スキンにもっと力を入れる方針に

Riot Gamesが展開する『League of Legends』(以下、LoL)について3月5日、パッチ25.05がリリースされた。同パッチでは、本来リリースされるはずだった「最後の清算 アリスター」なるスキンがリリースされていない。Riot Gamesによれば、「最後の清算 アリスター」スキンの制作を中止し、別のスキンの制作に取り掛かるとの声明が発表されている。同スキンは公開当初「クオリティが低い」としてコミュニティより指摘や不満が寄せられていたスキンだった。
今回削除されたとして話題となっているのは、チャンピオン「アリスター」のスキン「最後の清算 アリスター」だ。アリスターは軍事帝国ノクサスに復讐を誓うミノタウロスの戦士だ。大きな角とたくましい上体が特徴で、ゲームプレイとしては、豊富な行動妨害スキルと、体力回復可能な自動発動スキルを活かした、頑丈なサポート役としての起用が多いチャンピオンだ。
そんなアリスターに向けては、2021年にリリースされた「月の聖獣」シリーズスキン以降、4年にわたって新たなスキンが登場していなかった。しかし今年2月20日、アリスターを含む複数のチャンピオンに向けた新スキンシリーズ「最後の清算」が公開。アリスターについては久しぶりの新スキン登場となり、コミュニティからは大きな期待を寄せられていたわけだ。
ところが、アリスターの新スキンのゲーム内での映像が公開されると、デフォルトのスキンとの3Dモデルの違いがほとんどないとして物議を醸していた。実際に公開された映像とデフォルトスキンのアリスターを見比べてみると、デフォルトスキンと大きな差が無いように見える。「最後の清算」シリーズスキンがお披露目された他チャンピオンの比較や、アリスター自身の過去のスキンとの比較をしてみても、「最後の清算 アリスター」が特に手抜きであるとみなされたわけだ。


「最後の清算 アリスター」に対する不満の声が相次いでいたためか、2月27日には、PBE(パブリックベータ環境)より同スキンが削除されたことがユーザーによって報告。同日にはあわせて、開発者からの声明「Dev Update」にて、バトルパス報酬の変更が告知された(関連記事)。報酬の変更にともなって、バトルパスの有料報酬からアリスターと、同じく「最後の清算」スキンのレルが削除されていた。
このことについて、本日公開されたパッチノートではRiot Gamesの声明が伝えられている。まずバトルパス報酬からレルのスキンが削除されたため、有料ゲーム内通貨で購入可能なスキンとして、ショップより購入可能にすると伝えられた。
そしてアリスターのスキンについては、率直に言って良くないスキンだったとの見解が示された。加えて今後の「最後の清算 アリスター」再登場の有無については、スキンの作りだしが良くなかったことを受け、改善を図るよりアリスターの別スキンの作成に時間をかける方針であるとも明かされた。つまり「最後の清算 アリスター」については、おそらくリリースは取り下げられたままで、今後も公開されることはないものと思われる。なおアリスターの別スキンについては、年内に登場が予定されているという。

ちなみにコミュニティの声を受けたとされる変更については、直近では無料報酬「ヘクステックチェスト」廃止の決定と、その撤回などがある。またスキンに関しては、いわゆるガチャで入手可能な期間限定スキン「サン・ウザル モルデカイザー」について、改善のためにリリースを延期することも伝えられた。今年より、従来1年1シーズンで展開されてきたシーズンを、テーマごとに3分割したり、バトルパスの方式を刷新したりというように、新たな取り組みをさまざま打ち出してきた『LoL』。一方で批判が寄せられるコンテンツもあり、フィードバックを受けつつ撤回対応などもおこなわれているかたちだ。
『League of Legends』はPC向けに基本プレイ無料で配信中だ。