“ホラー熱”高まるタイ発新作ゲーム『Kumarn: The Wandering Spirit』発表。『リトルナイトメア』の影響を受けるおとぎ話ホラー
WereBuff Studioは8月13日、ホラーゲーム『Kumarn: The Wandering Spirit』を発表。本作を手がけるWereBuff Studioはタイのデベロッパーで、現地のおとぎ話などを採用した世界設定などが特徴だ。

デベロッパーのWereBuff Studioは8月13日、ホラーゲーム『Kumarn: The Wandering Spirit』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。
『Kumarn: The Wandering Spirit』は、タイのおとぎ話をモチーフとしたホラーゲームである。主人公は子どもの姿をした精霊Kumarn。Kumarnはかつてある村の祠で信仰されていた存在だが、祠から引き離されてしまい、幽霊や呪われた土地で満ちた不気味な世界に放り込まれてしまった。プレイヤーはKumarnとして、忠実な聖なるシマウマの精霊Zebと協力しつつ、不気味な世界からの脱出を目指すことになる。

本作は『Little Nightmares』に影響を受けているとのことで、トレイラーの映像ではKumarnとZebが彼らよりはるかに巨大な存在から追い回されている場面を確認できる。ゲームプレイは見つからないよう隠れて進んでいくのが中心となりそうだ。Kumarnたちを狙っている者たちの姿は、目をギラつかせる老夫婦や、水面下を進む巨大なヘビ、動く神像など、バリエーション豊か。脱出するまでには多くの困難を乗り越えなければならないだろう。
また、Kumarnの動作としては、ゆっくりと歩く、逃げるために走る、壁面をよじ登っている場面をそれぞれ確認できる。走る動作が存在しているため、見つかってしまった場合にも逃げるチャンスは残されているかもしれない。こうしたアクションと、パートナーとなるZebとの協力を駆使して、時にはパズルのような地形を突破していくことになるようだ。


本作を手がけるWereBuff Studioは、タイを拠点とするゲームデベロッパーである。本作が初の商業作品となる。ゲームを通じてタイのおとぎ話や文化を世界に広めたいという目標を掲げており、本作ではホラー演出やゲームプレイ以外にも、キャラクターの造形や訪れる場所などの美術面も見どころのひとつと言える。タイに伝わる精霊や悪霊として、災いをもたらす女性の悪霊Mae Nak、夜になると頭以外が内蔵だけの姿となる幽霊the Krasue、お祭りで人々が扮するおそろしい顔の幽霊Phi Ta Khonなどが登場するとのこと。日本語圏プレイヤーにとっては異文化情緒の漂う新鮮なホラー体験が味わえそうだ。
ちなみにタイのホラーゲームとしては、2005年ごろからあまりにも恐ろしいと話題になったポイント&クリック型ホラーゲーム『The HOUSE』シリーズや、Steamで「非常に好評」ステータスを獲得している一人称視点ホラー『Home Sweet Home』など、高い評価を受けているものも多い。先月にはTeapot studioが手がけるサバイバルホラー『The Twilight Project』も発表されたばかり。タイではかねてより映画・ドラマ界でもホラージャンルが熱を帯びてきたが、ゲームシーンも盛り上がりを見せていることがうかがえる(関連記事)。今後、さらなる作品が発表されるかどうかにも注目したい。
『Kumarn: The Wandering Spirit』はPC(Steam)向けに開発中だ。コンソール版は後日発表予定。