傑作育成系フリーゲーム『冠を持つ神の手』のUnity版リメイク正式発表、Steamにて来年リリースへ。“運命の結末が超多彩”なファンタジー人生ADV、マッハでクラファン目標達成の大注目集める


創作同人サークル小麦畑は11月1日、『冠を持つ神の手』Unity版リメイクを正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2025年リリース予定。CAMPFIREではクラウドファンディングが実施中となっている。

『冠を持つ神の手』は、突然王の資格を見出された少年が王城で1年間を過ごす、育成ADVである。本作の舞台となるグラドネーラ大陸の北西には、14歳で自らの性別を選択する種族・三足族の治めるリタント王国が存在していた。同王国には、選定印によって王位継承の正当性を保証する決まりが存在。身分も血統も関係なく、額に印をもって生まれてくることだけが、神の御手にある冠を受け取る証とされてきた。

アキネウス歴7403年においては、六代継承者ヴァイルの成人を翌年に控え、譲位の準備が進められていた。しかしそんな中、ヴァイルと同じ14歳の少年が選定印の持ち主として見出される。同作のメインキャラクターは、辺境の村で母親と2人で暮らしていた少年だ。母の死をきっかけに選定印を見出された少年は、王城で成人までの1年間で暮らすこととなる。


2人目の選定印持ちとなった14歳の主人公は、訓練や交流などをしながら、王城での1年間を過ごす。平日パートでは週の最初に訓練内容を決定。足りない教養を補ったり、得意な技術を伸ばしたりなど、王位継承候補として能力を磨いていく。また休日にはランダムイベントや、キャラクターとの交流などが可能だ。各種イベントはキャラクターからの好感度と、主人公からの印象度によってさまざまに変化。イベント中の選択肢とステータスによって好感度は変化し、イベントの分岐や選択肢の増減などが起こる。同作では王城での過ごし方や、キャラクターとの関係性によって、多彩に分岐する物語が描かれるのだ。

本作には愛情/憎悪/友情など多数のエンディングが存在しており、各キャラクターとの関係性や王位継承の有無、主人公の性別選択によって内容が変化する。ゲームプレイは淡々と進む一方、難易度が高めである点も特徴だろう。

 


オリジナルの『冠を持つ神の手』は、創作同人サークル小麦畑より2009年にフリーゲームとして公開された。シナリオ・スクリプトなどをoumi氏、イラストを羅伊紀氏が担当。公開後はプレイヤーから高く評価され、当時のコミュニティで話題となる。長い時間が経った現在でも新たなプレイヤーが生まれているという。なお同作は、同年公開のフリーゲームを対象とした投票企画「フリゲ2009」では、『Ruina 廃都の物語』に次ぐ2位を獲得していた。


『冠を持つ神の手』Unity版リメイクは、そんな同作をベースに新機能や新イベントを追加したリメイク版となる。クラウドファンディングの開始にあたって公開された画像によると、公開当時からゲームを取り巻く環境が変わり、これからも遊んでもらえるかは明確ではないという。そこで今後も遊んでもらえるように、Unityでのリメイクを実施。まずは馴染み深いPC版として、Steamでのリリースが予定されているそうだ。

リメイク版の新機能としては、ステータス育成からランダム要素を排除する新モードが登場。新モードでは1日ごとの訓練内容調整が可能となっており、より計画的にイベントが進められるという。従来のゲームモードとの選択が可能であるそうだ。またリメイク版では、フリー版の基本機能はそのまま、攻略支援版に存在した機能がクリア実績によって解放。周回プレイによって、徐々に王城での1年間が過ごしやすくなるわけだ。


本作では、11月1日よりCAMPFIREにてクラウドファンディングが実施中。リターンとしては2500円以上でSteamダウンロードキー、5万円以上で特定キャラクターのキャライベント追加などが用意されている。なおoumi氏のポストによると、開始から30分での目標金額の100万円を達成。記事執筆時点では、約270人の支援者により300万円以上が集まっている。


『冠を持つ神の手』Unity版リメイクは、PC(Steam)向けに2025年秋頃リリース予定。CAMPFIREでのクラウドファンディングは、2025年1月19日まで開催予定だ。またオリジナルの『冠を持つ神の手』は、PC向けのフリーゲームとして公開中である。