謎の無料ジャンプゲーム『Break a Leg』がやたらと好評。開発者がYouTubeコメントの「悪ノリアイデア」をどんどん実装して生まれた混沌凝縮ゲーム

 

YouTuberのJustJeff氏は7月1日、Break a Legを無料で配信開始した。プラットフォームはPC(Steam)。本作にはSteamユーザーレビューでさっそく多くの好評が寄せられている。

『Break a Leg』はジャンプアクションゲームだ。ゲームの明確な目的はないものの、タイトル通り足の骨を折るとゲームオーバーとなる。主人公は屋上からスタート。地面に落ちたら足の骨を折ってしまうものの、各所に配置されたトランポリンを利用することで、街中を探索することが可能。高台に登って置かれたケーキを食べるなど、ジャンプアクションを駆使して街中でできることを探すゲームとなっている。


くわえて、本作には荒唐無稽な悪ふざけが満載。核物質を回収して隠し部屋にいる赤ちゃんにあげ、その赤ちゃんを生贄にクトゥルフを召喚。さらにそのクトゥルフすら生贄にして今度は巨大赤ちゃんを召喚するなど、完全にやりたい放題だ。ほかにも覚醒剤として用いられることもあるメタンフェタミンを吸引することで、なぜか即座に足の骨を折ることも可能。

さらにゲーム中にいつでも主人公の妻に電話をかけ、離婚を申し出ることもでき、ジャンプアクションに関係のない要素ばかりがたくさん収録されている。なお離婚の申し出にあたっては会話パターンが3つ用意されており、そのうち1つは10分近く続くこだわりっぷりだ。本作はSteamユーザーレビューにて、本稿執筆時点で99件中98%の好評を獲得。上述したような悪ノリ要素満載の内容が評価を受けている。


本作を制作しているのはYouTuberのJustJeff氏。彼はSteamで発売されている奇抜なゲームに関する動画を投稿しているほか、『Bird Watching Simulator』というゲームを開発している。

タイトルにもなっている“break a leg”とは、主に舞台発表で演者に幸運を祈る際に使われる慣用句。JustJeff氏は友人に「慣用句を文字通りに解釈したゲームを作ったら面白いのでは」と言われ、break a legという文字通り「足を折る」ゲームを作ったのだそうだ。

JustJeff氏は本作の制作の様子をYouTubeに投稿。無料アセットをアレンジしたり、自身の声を録音したりして、低コストで本作を制作している。JustJeff氏は同時に、動画についたコメントでもっとも「いいね」を得た内容をゲーム内に実装すると約束。その結果、コメント欄の悪ノリで上述したようなハチャメチャな機能が次々と実装されてしまったのだ。


なお、6月14日に投稿されたショート動画によれば、本作は数週間ほど公開を続けるとのこと。本作は無料公開されており、JustJeff氏の遊び心が感じられる作品だ。公開終了の時期は明言されていないものの、遊びたければ早めにダウンロードしておくのがよさそうだ。ちなみに本作のアップデートは本稿執筆時点でも継続中。次は「こっそりと尾行してくるあひるのおもちゃに触れられると足が折れる」という機能が実装予定とのこと。

『Break a Leg』はPC(Steam)向けに無料で配信中。