思考実験アドベンチャー『ドーナツの穴』完全版発表、2026年発売へ。正解のない問題の答えを探すその裏には、秘密も隠されている

room6は6月6日、『ドーナツの穴』完全版をSteam向けに発表。本作は思考実験アドベンチャー。ブラウザ向けに公開中のゲームジャム版をベースに新規要素が多数収録されているという。

room6は6月6日、『ドーナツの穴』完全版を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)向けに、2026年発売予定。ブラウザ向けに公開中のゲームジャム版をベースに、新規要素が多数収録されているそうだ。

『ドーナツの穴』は、答えのない問題に回答していく、思考実験アドベンチャーゲームである。本作で主人公は、目を覚ますと布をかぶったおばけのような存在「わたし」と共に奇妙な部屋にいた。プレイヤーは、「わたし」の出す答えのない問いかけと向き合っていく。具体的な問題としては、ドーナツの穴はどこまで存在するのか。お肉とお魚、片方しか食べられないならどちらを選ぶか。たこのないたこ焼きはたこ焼きなのか。スワンプマンは人間であるといえるかどうかなど、プレイヤーの考え方や性格次第で答えが変わる問いかけが登場する。本作では奇妙な部屋で思考実験を繰り返し、自分の考え方を知っていくのだ。

システム面では問いかけに答えたあと、ほかの人が選んだ回答の割合が表示される。自分の趣向が多数派なのか、それとも個性的な考え方なのかがわかるわけだ。また本作では、いくつもの問いかけを重ねていくうちに、何らかの秘密に気づくかも知れないとのこと。違和感や設問に思いを馳せ、設問の背後を追っていくと何かが見えてくるのかもしれない。

本作は、宮村あつき氏とかこ の にこみ氏が手がけている。宮村あつき氏は、過去作としてはオンライン上で線香花火を遊ぶだけのゲーム『オンライン線香花火』をリリース。Steamのユーザーレビューでは61件中88%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。本作では同氏がディレクターとグラフィック全般を担当しているという。また、かこ の にこみ氏はroom6でプログラムなどに携わる開発者。個人としてもゲーム開発に携わっており、開発中の『Thunder of the DemonKing』にも携わっているそうだ。

本作『ドーナツの穴』は、2024年12月に開催されたUnity1週間ゲームジャム(お題「ない」)の参加作品として無料公開。記事執筆時点でunityroom内の閲覧数が19万回を突破するなど、注目を集めてきた。2026年にリリース予定の『ドーナツの穴』完全版では、ゲームジャム版をベースに新規要素を多数収録。大幅にグレードアップを遂げた完全版としてリリースされるそうだ。

『ドーナツの穴』完全版は、PC(Steam)向けに2026年リリース予定だ。またゲームジャム版は、unityroomにてブラウザ向けに無料公開中となっている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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