超自由ライフシム『inZOI』ではNPCが勝手に“成長・人格形成”するシステム搭載。NVIDIA発の技術をフル活用し、NPCに息を吹き込む
KRAFTONは『inZOI(インゾイ)』について、3月28日にPC(Steam)にて早期アクセス配信を開始する。本作についてNVIDIAが1月8日、YouTubeで動画を公開。動画によれば、本作ではKRAFTONがNVIDIAと連携し、AI機能を搭載。NPCも積み重ねた経験より独自に判断し行動を変えていくそうだ。
本作は、Unreal Engine 5による精細なグラフィックが特徴のライフシミュレーションゲームだ。『The Sims』シリーズのようにキャラクターを作成し、神の視点となってそのキャラクターの人生に関与していく。
本作では、街のすべてのキャラクターが自分の自由意志で行動する“Comprehensive public simulation (包括的なシミュレーション) ”がおこなわれるとされる。キャラはNPCも含め仕事やレジャーなどを通して、街中で生活している。そして人々の間にトレンドやゴシップなどがあり、病気や事故など多彩なイベントも発生する。プレイヤーが関与していなくともキャラ同士が相互に影響を及ぼすのだ。
そんな本作について1月8日、NVIDIAがYouTube上に動画を公開した。NVIDIAによれば、『inZOI』には同社の技術「NVIDIA ACE(Avatar Cloud Engine)」が用いられているとのことだ。
NVIDIA ACEとは、生成AIによってゲームキャラクターに命を吹き込むことができるサービスだ。開発者は同機能を利用することによって、音声、対話、アニメーションのAIモデルを構築、展開することができる。『inZOI』では、この技術が本作における「Smart Zoi」機能に活用されるとのこと。
たとえば動画内ではSmart Zoiをオンにすることで、「思いやりのある性格」とされたNPCが、ひどくお腹を空かせたNPCに対しパン屋で購入したサンドイッチを贈ったり、道に迷ったNPCに対しては道案内をしたりといった様子がうかがえる。こうしたNPCの行動や経験は、Smart Zoiによって学習され、今後のNPCの行動指針に影響を及ぼすようになるという。またプレイヤーは、NPCが特定の行動を取った理由についても確認できるようで、NPCの“人格”にも迫ることができるかもしれない。
『inZOI』については生成AIを活用し、キャラの服のテクスチャなどを自動生成できる機能や、写真から3Dモデルが生成できる機能が以前に公開されており、話題となっていた(関連記事)。今回はAI技術を活用したさらなる新機能が発表されたかたち。最先端の技術をフルに活用し、自由でリアルなライフシムを実現しているようだ。
『inZOI』はPC(Steam)向けに3月28日、早期アクセス配信開始予定だ。早期アクセス配信開始時点で日本語表示にも対応予定。