『ラチェット&クランク』『Marvel’s Spider-Man』開発元Insomniac Gamesを30年率いた創設者が退職。後を継ぐ3人により共同運営に

Insomniac Gamesの創設者兼社長であるTed Price氏が3月限りでの退職を発表した。後継にはChad Dezern氏、Ryan Schneider氏、Jen Huang氏の3名が就任し、共同運営のかたちをとるようだ。

Insomniac Gamesの創設者兼社長であるTed Price氏は現地時間1月22日、3月限りで同社の役職を辞し、退職することを発表した。後任には共同スタジオ責任者として、Chad Dezern氏、Ryan Schneider氏、Jen Huang氏の3名が就任するようだ。

Insomniac Gamesはアメリカ・バーバンクに拠点を置くゲーム開発スタジオだ。Ted Price氏によって1994年にXtreme Softwareの名で設立され、のちにInsomniac Gamesへと改名。2019年には、Insomniac Gamesはソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)に買収され、SIE傘下スタジオとなった。『ラチェット&クランク』シリーズや『Marvel’s Spider-Man』シリーズなどのタイトルを手がけてきたことで知られている。

そんなInsomniac Gamesを、社長として30年以上にわたって率いてきたPrice氏が、今回同社の職を辞し、ゲーム業界からも引退すると発表した。発表にあたっては、Insomniac Gamesの社員ならびに同社のゲームを遊んでくれたファンへの感謝の言葉も綴られている。

Price氏によれば、引退の決断をしたのは2024年のことで、他の人にInsomniac Gamesの舵取りを任せるべき時が来たと感じたそうだ。昨年は上級管理職のメンバーと連携しつつ後継者育成計画を策定していたとのこと。その結果、Chad Dezern氏、Ryan Schneider氏、Jen Huang氏の3名に白羽の矢が立ったようだ。

『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』

PlayStation.Blogでは新たに共同スタジオ責任者を務める3名の紹介と彼らの声明が公開されている。Dezern氏は1998年にInsomniac Gamesへ入社。背景アーティストやアートディレクターなどを経て、2017年からクリエイティブディレクターに就任。Insomniac Gamesの全タイトルのクリエイティブ/ストーリー/研究チームをリーダーとしてサポートしていたという。

Schneider氏はPS2時代より、主にマーケティング部門を担当。Insomniac Games初となるコミュニティディレクターを務めていた。数年前からは管理職としてフランチャイズ戦略などの責任者として職責を果たしていたとのこと。そしてHuang氏は2017年にCFO兼財務責任者としてInsomniac Gamesに入社。事業運営やプロジェクトの計画にも携わっているそうだ。

3人によれば、同社の伝統は守りつつも、今後数十年にわたって成功するためにどう進化できるかを模索していくとしている。なおInsomniac Gamesは現在ウルヴァリンをテーマとした作品『Marvel’s Wolverine』を開発中だ。職歴の異なる3人によって新体制を迎えたInsomniac Gamesによって作り上げられる同作がどのような作品になるかも期待されるところだ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

記事本文: 987