賛否両論スタートした『Hyper Light Breaker』開発元、迅速改善を表明。「早期アクセスのリスク」として受け止めつつ、指摘の多い問題から優先対処

Heart Machineは、1月15日に『Hyper Light Breaker』をSteam向けに早期アクセス配信を開始。Steamユーザーレビューで「賛否両論」のスタートとなったものの、フィードバックを受け止め、早急に改善するとの声明を発表した。

パブリッシャーのArc Games/デベロッパーのHeart Machineは、1月15日に『Hyper Light Breaker』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は種々の課題が指摘され、Steamユーザーレビューにて「賛否両論」ステータスとなるスタートを切った。これを受け開発元Heart Machineは出来るだけ早く改善するとの声明を発表している。

『Hyper Light Breaker』はオープンワールドのアクションアドベンチャーだ。本作はソロおよび3人までのオンラインマルチプレイに対応している。舞台は戦争により人類社会が危機を迎えた世界の、混沌に満ちた大地Overgrowth。プレイヤーは文明を立て直す存在Breakerとして、Overgrowthを支配するアビスキングを倒すこととなる。なお、本作はHeart Machineが手がけた『Hyper Light Drifter』の数十年前を舞台としている。

本作にてプレイヤーは近接/遠隔武器を使い分けつつ戦闘をおこなう。戦闘アクションには無敵時間のある緊急回避や、敵の攻撃を受け流すパリィや壁走りが存在。探索を通して、新たなスキルを会得することも可能だ。また本作のストーリーは、アビスキングの守護者たるクラウンを倒すことで進行していくものの、クラウンは鍵のかかったダンジョンに潜んでいる。そのためエリート級のモンスターを倒すことで、鍵を手に入れる必要がある。

本作は1月15日にSteamにて早期アクセス配信を開始。好評だった前作『Hyper Light Drifter』の続編ということもあり、リリース前から話題を集め、配信直後には5000人を超えるプレイヤーが集っていた(SteamDB)。

Steamユーザーレビューにおいては、探索や戦闘を繰り返し、プレイヤーなどの強化を進めていくゲームプレイのループや、早期アクセス配信開始直後ながら武器の種類の豊富さについても一定の評価を獲得。しかし特に序盤の難易度の高さやゲームバランス、UI/アクセシビリティといった各種の要素で指摘が相次ぎ、現時点では約1400件中55%が好評とする「賛否両論」ステータスを記録するスタートとなった。

順調な幕開けとは言い難い『Hyper Light Breaker』ながら、Heart Machineはこの状況を冷静に受け止めているようだ。Heart Machineによれば、ゲームを早期アクセス配信することについて、「リリース早期に否定的なレビューやフィードバックを受けるリスクを負うことを意味する」と述べた。またプレイヤーが早期アクセス配信されるゲームに期待することはそれぞれだとしており、問題点の指摘や不評レビューもある程度想定済みということだろう。

またそうして寄せられた意見が、今後のアップデートの優先順位決めにも役立つという。Heart Machineいわく、現在『Hyper Light Breaker』について、キーバインドや感度コントロールがないという点や、プレイ中にfpsが低下するといった現象についてのフィードバックを受け取っているという。そうした妥当かつ実現可能なフィードバックが多く寄せられることで、アップデートにおける対応の優先度を決める助けになるそうだ。

なおキーバインドなどのアクセシビリティについては、幸いすでに追加が予定されていたようで、実装も簡単だという。 Heart Machineは今回のフィードバックを受け、パフォーマンス問題も含めて修正するパッチを「可能な限り早く」リリースする予定としている。

期待を受けながらも、早期アクセス配信開始早々に不評レビューや多くの指摘も寄せられた『Hyper Light Breaker』。Heart Machineはユーザーのフィードバックを受け止めつつ、優先度の高い問題から迅速に対応するスタンスを示したかたちだ。正式リリースに向けての、今後のユーザー評価の変動も注目されるところだろう。なお本作の早期アクセス配信期間は約1年を予定しているものの、コミュニティの反応やフィードバックに応じて変動する可能性もあるそうだ。

『Hyper Light Breaker』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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