『League of Legends』ネット観戦の予備知識、まずは試合の基本的な流れを知ろう

『League of Legends』(以下、LoL)観戦の手引きシリーズ第2回目は「試合の流れ」について解説する。前回お話したとおり、公式サイトやYouTubeにアクセスすれば試合動画を見ることは困難ではない。しかし、最低限の知識がなければ、複数のキャラクターが戦っているということしかわからず、魅力が伝わりにくいかもしれない。

League of Legends』(以下、LoL)観戦の手引きシリーズ第2回目は「試合の流れ」について解説する。前回お話したとおり、公式サイトやYouTubeにアクセスすれば試合動画を見ることは困難ではない。しかし、最低限の知識がなければ、複数のキャラクターが戦っているということしかわからず、魅力が伝わりにくいかもしれない。

今回の記事で、試合のおおまかな流れについて知っていただければ、進行状況や見どころがゆっくりと見えてくるはずだ。最初はひいきのチームがぶつかって勝つだけでも楽しいものだが、やはり何が焦点になっているか理解できている状況で見た方がより楽しめるだろう。

Riot Gamesの日本支社であるライアットゲームズが、公式YouTubeチャンネルにアップロードしているゲーム紹介動画。4分ほどの短い動画だが、ゲームの特徴や流れをおおまかにつかむことができるだろう。

 

試合の流れ

LoLの試合進行は、いくつかの段階に分かれている。最終的な目標は互いの陣地に存在するNexusを破壊することだが、途中には様々な障害が存在するため一息に終わらせることはできないのだ。ここでは各段階についての簡単な説明と、ちょっとした注目点について解説する。

 

Pick & Ban

LoLには2015年9月時点で126体の使用可能キャラクターが存在する。キャラクターは今後も増えていく見通しだ。画像はLeague of Legends Wikiより。
LoLには2015年9月時点で126体の使用可能キャラクターが存在する。キャラクターは今後も増えていく見通しだ。画像はLeague of Legends Wikiより。

試合そのものが始まる前に行われるのがPick & Banだ。LoLでは試合に用いるキャラクター(チャンピオンと呼ばれる)を126体(2015年9月時点)から選ぶことができる。これらのキャラクターはそれぞれ特徴をもっており各チームが5体ずつを選んでチーム構成を作り上げるのだ。

まず最初に行われるのがBanだ。ここでは「この試合において両チームとも選択禁止とするチャンピオン」を互いに選択していく。双方とも1体ずつのBanを交互に3回行い、最終的に合計6体のチャンピオンが選択不能になる。ここで選ばれるチャンピオンは以下のいずれかに該当している場合がほとんどだ。

  • 現在のバージョンで抜きんでた性能を持っていることがよく知られているチャンピオン
  • 敵チームのプレイヤーが得意としているので使わせたくないチャンピオン
  • 自チームの想定する戦略に対して相性が悪く、相手に使われると窮地に陥るチャンピオン

Banが終了したら、引き続いてチャンピオンのPickが行われる。こちらは使用するキャラクターを選んでいく作業となっている。先行のチームが1体チャンピオンを選んだあと、後攻のチームが2体のチャンピオンを選ぶ、次は先行側が2体……という調子で各チーム5体ずつ、合計10体のチャンピオンが選択される。

自チームが立てているプランに基づいた選択と、相手チームの選択から推測される戦略への対抗手段の確保との間でバランスを取りながらチャンピオンをPickしていく。なお、同じチャンピオンを二人以上がPickすることはできない。この段階で激しい情報戦が繰り広げられていると言えるだろう。

 

試合開始

さあ、Pick & Banが終わればいよいよ試合開始だ。各チームはそれぞれの本拠地に一斉に出現する。ここはFountainと呼ばれるスタート地点で、互いの陣地の一番奥に設置されている。全てのチャンピオンは、試合のたびにLv1の状態でここからゲームを開始することになる。

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最終目標は?

まずは大前提となる試合の勝利条件を確認しよう。戦場となるフィールドは、右上と左下の二つに大きく分割されており、二つのチームの陣地となっている。その最深部に設置されているNexusと呼ばれる装置を破壊するのがこのゲームの目的となる。もちろん、途中には敵チームのチャンピオンをはじめとする様々な障害が立ちはだかっており、これを突破しなくてはならない。

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Nexusへと至る三つのLane

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フィールド全体を見渡すと、そこに三つの道が走っているのを確認できるだろう。これらの道をLoLではLane(レーン)と呼んでいる。さらに区別するために上からTop、Mid、Botと呼ぶようになっている。これら三つのレーンがこのゲームの主戦場だ。最終的にいずれかのレーンを突破してNexusを攻撃、破壊することでのみ勝利することができる。

 

途中に立ちふさがる障害: Tower

レーンを進んで相手側のNexusを破壊すれば勝利を得られるが、そこに至るまでの障害は一つではない。もちろん敵チームのチャンピオンも立ちはだかるが、レーン上にはそれ以外にも防衛施設が存在しており、味方チームの進撃を阻む。Towerはレーンに設置された建造物で、強力な射撃攻撃能力を持っており、射程内に入った敵を容赦なく粉砕する。

序盤においてはTowerの戦闘力はチャンピオンを大きく上回っており、まずはチャンピオンを育てる段階を経なくてはならない。試合が進行してチャンピオンが強大になっていくと関係は逆転し、Towerを守るための注意深い振る舞いが求められるようになっていく。

 

頼もしい仲間: Minion

レーン上の障害に立ち向かうのはチャンピオンだけではない。頼もしいNPCの仲間が共に戦ってくれる。それがMinionだ。彼らは30秒ごとにNexusから出現し、敵陣地を目指してレーンを一心不乱に進んでいく。戦闘力は大して高くない彼らだが、Towerの攻撃をチャンピオンに代わって引き受けてくれるため、相手チームのTowerを攻撃する時に彼らの支援は欠かせない。また、敵チームのMinionを倒すことで資金と経験値を得ることができるため、双方のMinionは非常に重要なキャラクターとなっている。

 

LoLでは、敵陣地奥深くに守られたNexusを破壊することが勝利条件である。互いの陣地を結ぶ三つの道はLaneと呼ばれており、途中に設置されたTowerがチームの進軍を阻む。チャンピオンを成長させ、Minionやチームメイトと協力してTowerおよび敵チャンピオンを排除し、敵陣地へと侵攻していかなければならない。

今回はLoLの試合の流れについて解説した。観戦を重ねたり、あるいは実際にプレイすることでさらに理解が深まってくはずだ。まずは試合の流れを意識しながらいくつかの試合を観戦してみてほしい。レーン上での静かな様子見から小規模な衝突が始まり、いつしかフィールド全体を互いが移動しながら牽制しあい、最後はチーム全体による激突と劇的な幕切れを迎えるさまを見ているだけでも十分に楽しめる。

次回は各チームのメンバーが担当する5つのポジションについて解説する。各ポジションの動きを知れば様々なシチュエーションでなにが起こっているかを知る助けになるはずだ。

 

[記事原案: ユラガワ@Wired-Lynx]
[構成編集: 山口佐和子岡野繁浩]


『League of Legends』観戦の手引き
vol.1: いよいよ始まる世界大会、『League of Legends』の試合をネットで観戦するには?
vol.2: 『League of Legends』ネット観戦の予備知識、まずは試合の基本的な流れを知ろう
vol.3: 『League of Legends』TOPやJUNGLEなど、チームメンバーが担当する5つのポジションとは
vol.4: 世界大会開催中の『League of Legends』をネット観戦、試合序盤で注目すべきポイントとは
vol.5: 世界大会配信で盛り上がる『League of Legends』、試合中盤の見どころを解説
vol.6: 『League of Legends』試合終盤を彩るのは華々しいぶつかり合い。劇的な幕切れを目撃せよ

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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