
宇宙船“治療”SFホラー『Ultrasound』発表。異形まみれの限界宇宙船、残された物資で「除去手術」して回る
インディーゲーム開発者のWalter Woods氏は日本時間9月4日、3Dホラーゲーム『Ultrasound』を発表した。

インディーゲームデベロッパーのWalter Woods氏は日本時間9月4日、3Dホラーゲーム『Ultrasound』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。リリースは2026年中の予定となっている。
『Ultrasound』は宇宙船そのものに感染して広がっている異物を取り除く、ポイント&クリック型の3Dホラーゲームである。主人公は宇宙船内でコールドスリープ状態から目覚めた医療従事者Dana Voss。プレイヤーはDanaとして宇宙船のシステムを診断し、外科的な手術を施して宇宙船の機能を取り戻さなくてはならない。宇宙船は恒星との衝突コース上にある。機能を取り戻せなければ、船もろとも宇宙の塵となってしまうだろう。

異物は宇宙船のさまざまな場所に広がっていて、見つけるには超音波装置を使う必要があるようだ。トレイラーでは装置を通して浮かび上がる生き物のような何かに注射針で薬液を注入し、船の機能を回復させている様子を確認できる。組織片のサンプルを解析したり、新しい化合物を作成したりといったシーンも確認できるため、異物に対して適切な処置をおこなうためには準備も必要となりそうだ。
また、宇宙船内の棚には、化合物の材料になると思われる物質の容器が数えられるほどしか収められていないようだ。宇宙船には生命維持装置や航行システムといったさまざまな機能があり、公式に「効果的にリソースを用いなければならない」「腫瘍が広がっている」との説明もあることから、プレイヤーは限られたリソースで可能な限り適切な処置をしなければならないものと思われる。エンディングは複数用意されるとのことなので、プレイヤーがどのように処置をおこない、どれだけ機能を回復させたかによって違った物語が展開されるのだろう。


本作を手がけるのはインディーゲームデベロッパーのWalter Woods氏、およびJason Scalfano氏の2名である。両者ともアメリカ合衆国を拠点としており、Walter氏が開発を、Jason氏がアート面をそれぞれ担当している。また、2人とも父親になったばかりのようで、子育ての悲劇と喜びに満ちた道のりから本作のインスピレーションを得たとのことである。超音波検査装置を通じて浮かび上がる希望や不安感、謎、曖昧さ、生と死のゆらめくイメージが、本作には込められているようだ。
ちなみに過去にWalter Woods氏は、1人で開発した『Dark and Deep』をSteamでリリースしている。同作の評価は「やや好評」ステータスにとどまっているものの、ホラー演出面を高く評価する意見も見られる。今回発表された『Ultrasound』ではアーティストとしてJason氏が参加するかたちとなっているため、Walter氏の持ち味である演出面が強化されると同時に、Walter氏が開発に注力できるようになったことでゲームプレイに於いても完成度の高まった作品になることが期待される。
『Ultrasound』はPC(Steam)向けに開発中。リリースは2026年中となる見込みだ。
