漂流船内逃げ惑いステルスホラー『Ire: A Prologue』発表。執拗に追ってくる怪物、ひらめきと隠れんぼスキルが命を救う絶体絶命探索ゲーム
ProbablyMonstersは8月5日、『Ire: A Prologue』を発表した。追いかけてくる何者かから身を隠しつつ幽霊船を探索するホラーゲームだ。

デベロッパーのProbablyMonstersは8月5日、探索ホラーゲーム『Ire: A Prologue』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)。現地時間10月28日にリリース予定となっている。
『Ire: A Prologue』は、追いかけてくる何者かから身を隠しつつ幽霊船を探索するホラーゲームである。プレイヤーは少女Emilyとして、失踪した父親の手がかりを探すことになる。手がかりは魔の海域として知られるバミューダトライアングルに漂着した船の中に眠っているようだが、船内にはプレイヤーを追い回すモンスターが存在している。身を隠し、裏をかき、時に道具を使ってモンスターの注意を逸らしながら、探索を進めなければならない。

船内は暗く、探索する際には小さな懐中電灯を頼りに進むことになる。懐中電灯のオン・オフを切り替えることができるため、モンスターから身を隠す際にはスイッチを切るのが有効となる場面もありそうだ。また、公式説明では音を立てて注意を逸らすという記述が確認できるため、モンスターは音にも反応するものと思われる。モンスターの位置や向かった方向を常に把握しつつ、うまく逃げ延びながら探索をする緊張感を味わえるだろう。
船内のあちこちには、日誌やカセットテープ、その他捨てられていたアイテムなど、さまざまなものが散らばっている。船に何が起きたのかを突き止めるには、追いかけられながらも注意深く探索する必要がありそうだ。
父親の手がかりを掴むために重要となるのが、船内にある13の扉だという。本作は何度も繰り返しプレイするループ構造になっているようで、おそらく1つの扉を開けるまでが1周に相当すると思われる。1つ扉を開けるごとに謎が少しずつ明らかになっていくようだ。先の展開への期待を高めると同時に、ゲームとして区切りをつけやすい仕組みになっているわけだろう。


本作は今後「Ire chronicles」というシリーズとして展開される予定となっている。『Ire: A Prologue』はシリーズ第1作にあたる作品で、シリーズで共通の世界全体に大きな変化をもたらす事件の始まりが描かれるとのことだ。現時点で2作目以降のタイトルは未定。どの作品にも「Ire:」という部分は共通することのみが告知されている。
本作を手がけるProbablyMonstersは、アメリカを拠点とするデベロッパーである。『Halo』シリーズや『Destiny』シリーズなどに携わったHarold Ryan氏が2016年に設立したスタジオだ。本作とは別に、Nintendo Switch向けにアメコミ風の協力型ローグライクアクションゲーム『Storm Lancers』を開発中であることが発表されている。また、オープンワールドRPG、協力型ソウルライク、拠点建築といった複数のプロジェクトが進行中のようだ。
ちなみに同社はAAAタイトルのこれまでの開発・パブリッシングの方法を刷新するとして、ゲームクリエイターの持続可能な未来を築くという目標を掲げて設立されたスタジオである。Cauldron、Battle Bargeといった複数のスタジオを傘下に置き、ProbablyMonstersはそれらを取りまとめてきた。ところが、先述した2つのスタジオが手がけていたプロジェクトは中止。その後本作を含め、本稿執筆時点で発表されている2作品はいずれもAAAではない路線のようだ。同スタジオが業界の変化に柔軟に対応するため、違った方針のゲーム開発も模索していることがうかがえる(The Game Bussiness)。本作は路線変更後のProbablyMonstersが打ち出す挑戦作となりそうだ。シリーズ展開も計画されており、どのような作品となるか注目したい。
『Ire: A Prologue』はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに開発中。リリースは10月28日となる見込みだ。予定価格は19.99米ドルで、Steamの基準では国内向けには2400円程度となるだろう。