映画スタジオ経営シム『Hollywood Animal』Steamにて1月16日早期アクセス配信へ。 “非合法”な手法も横行、黄金期のハリウッドでルール無用映画業界を生き抜く


デベロッパーのWeappy Studioは10月29日、黄金時代ハリウッド映画スタジオ経営シム『Hollywood Animal』の早期アクセス配信を2025年1月16日に開始すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamストアページによると、ゲーム内は日本語表示に対応予定。

『Hollywood Animal』は、映画スタジオ経営シミュレーションゲームだ。舞台となるのは映画産業の黎明期、20世紀初期のハリウッド。プレイヤーはあるスタジオの経営者となり、映画ビジネスをおこなうことになる。企画から俳優のキャスティング、ディレクション、配給に至るまで映画制作の全行程を取り仕切る。経営する映画スタジオもさまざまな施設を建設可能。自分好みの映画スタジオを運営し、成功へと導くのだ。

本作でプレイヤーは映画製作の全工程に関わり、それらを管理・実行することになる。企画段階では、プレイヤーが自由に映画の内容を決めることが可能。舞台や主人公、敵や劇中の出来事など、大まかな内容を用意されたカードの中から選択していく。組み合わせ次第では壮大なスケールの大作映画から、前衛的な映画作品、はたまた低予算で大衆向けのチープな映画まで、さまざまな映画を製作することが可能だ。

また映画製作においては、キャスティングやスタッフの割り当て、スケジュール管理もプレイヤーの仕事である。時にはアイデアを「悪魔の窯」で混ぜ合わせて、要素ごった煮の映画を撮ることも可能であるという。そうして得たアイデアを使って、ガラクタからセットを作り、不法移民を低予算で働かせて急ピッチのスケジュールで完成にこぎつける。あとはスプラッタと二本立て上映にすれば立派なグラインドハウス映画のできあがりである。


また本作の大きな特徴として、舞台となるハリウッドには他の配給会社も存在している。同じ観客、同じ大衆紙の表紙という少ないパイを奪い合って競争をする必要がある。ライバルとなるのは巨大な資本を背景とする配給会社や、低予算で大衆向けの映画を量産する配給会社などさまざま。それぞれのスタジオで利害関係、スタンスなども異なっており、交渉次第では映画会社同盟(FILM STUDIO ALLIANCE)で自身のスタジオに有利な協定を結ぶこともできる。

しかし時にライバルはさまざまな手で妨害を行ってくるという。たとえば自社が才能ある監督にオファーをしようとすれば、相手はより良い条件を提示して獲得を妨害してくる。またプレイヤーもライバルの妨害が可能であり、たとえば俳優を少しばかり痛めつけてもらって、ライバルの映画の公開スケジュールを少し遅らせることもできる。しかしやりすぎた妨害は報復を呼び、時には契約殺人までされるという。

また本作にはマフィアも登場。さまざま訪れる「万が一」の状況では、競合他社への対処や、非合法な手段の後始末などを頼む機会も訪れるそうだ。あらかじめマフィアと仲良くしておく、というのも戦略の一つだろう。黄金時代のハリウッドという時代背景の中で、酸いも甘いも噛み分けながら経営手腕を発揮し一大映画会社を目指すのだ。


今回そんな本作が2025年1月16日に早期アクセス配信が開始されると発表された。早期アクセス配信期間は2025年末までには終了する予定とされている。本作は大まかに3つのActに分かれているとのことだが、早期アクセス配信開始時点では、Act1が収録されているとのこと。正式リリースに向けて、ゲームプレイの改善を図っていくとともに、Actも順次追加されていくそうだ。なおAct2が追加されるタイミングと、正式リリースのタイミングで二度の価格引き上げを予定しているという。

本作を手がけるのは、キプロスに拠点を置くWeappy Studio。過去には、汚職警官ストラテジー『This Is the Police』シリーズなど計3作品をリリースしている。警察官に指示を出しながらも、法の目をかいくぐりながら都合よく解釈し、手段を問わず犯罪者と戦うブラックユーモアにあふれる作風が特徴だった。本作では打って変わって映画スタジオの経営シムというテーマでありながらも、スタジオが得意とするブラックユーモアの要素が存分に活かされた作風となっているようだ。

『Hollywood Animal』は、PC(Steam)向けに2025年1月16日早期アクセス配信予定。また12月には本作の新たなバージョンのデモ版が配信予定であるとのこと。