Arrowhead Game Studiosは9月6日、『HELLDIVERS 2(ヘルダイバー2)』の次回アップデートを9月17日に配信すると発表。あわせてその内容を明かしている。今回のアップデートは、前回の大型アップデート後に噴出しているユーザーの不満の声に対応する調整が実施される見込みだ。
本作は、見下ろし視点型シューター『HELLDIVERS』の続編となるTPSだ。プレイヤーはスーパーアース連邦のエリート部隊ヘルダイバーの一員となり、宇宙生物のムシ(ターミニッド)や、オートマトンと呼ばれる殺人ロボットの大群に立ち向かうミッションに挑む。自由と管理民主主義を守るため、銀河を舞台とした戦いに身を投じるのだ。PC版とPS5版の間でのクロスプレイがサポートされており、最大4人でのオンライン協力プレイに対応している。
本作に向けては8月6日に大型アップデート「自由の激烈(The Escalation of Freedom)」が配信された。同アップデートでは新たな最高難易度となる「難易度10 – スーパーヘルダイブ」のほか、新種の敵などさまざまな新要素が実装。しかし戦略支援武器である「火炎放射器」が不具合修正の影響で“実質弱体化”された点などから、コミュニティにて多くの不満の声が上がっていた(関連記事)。
Steamユーザーレビューでも8月6日付近から不評レビューが急増し、本稿執筆時点で直近30日間のユーザーレビューでは1万2000件中37%が好評とする「やや不評」ステータス。いわゆる“レビュー爆撃”のような状態となっている。
そうした反応を受けてArrowhead Game Studiosは8月14日、“60日間”をかけて調整を実施していくと表明(関連記事)。今回はその第1弾といえるアップデートが、9月17日に配信されると告知された。アップデートの内容も一部明かされている。
・装甲貫通系武器、対戦車兵器、および敵の装甲と体力の値をリワーク中。重要な変更として30種類以上の武器と戦略支援に第一段階となるバランス調整を実施。
・適切な手段で敵を倒したときに、よりやりがいや手強さを感じられるようにさまざまな敵を調整中。ハルクやチャージャー、インペーラー、バイル・タイタンなどの装甲が弱体化され、デバステーターやガンシップなどの敵が発射するロケットの数が減少。よりバランスのよい戦闘に。
・オートキャノン、ヘビーマシンガン、対物ライフルなどの武器がより効果的になり、ロードアウトの多様性が高まる。また、火炎放射器もさらに調整中。
・フィードバックやデータなどに基づき、調整対象の武器や戦略支援に期待される特徴(player fantasies)や設計目標などについて見直しを検討中。
このほか公式声明では、今後の調整方針や体制について改めて説明されている。Chief Creative OfficerのJohan Pilestedt氏が率いるデザインチームが、プレイヤーからのフィードバック、社内外でのプレイテスト、集積されたデータ、武器や戦略支援の当初のデザイン目標を分析。パフォーマンスが不足あるいは過剰な武装を特定し、的確な調整をおこなっていくそうだ。また各種武器や戦略支援は、パワフルで使い勝手がよく、使っていて楽しいと感じられるように調整していく方針も示されている。
なお調整内容はすでに二度の小規模なクローズドベータテストにて検証をおこなっているとのこと。時間はかかるものの、将来的にはインフラを整えてより多くのテスターを招いてプレイテストを実施し、アップデート内容をブラッシュアップしてから実装する方針もあるそうだ。
強力な武器が都度弱体化を受けるといった調整方針から、一部ユーザー間で批判も渦巻いていた本作。先日にはPilestedt氏がこれまでの調整方針について「バランスだけを重視しすぎていた」と認め、今後はプレイヤーがもっと楽しめる、遊び心にあふれたバランスを目指すと表明していた(関連記事)。9月17日のパッチはそうした方針転換後に初めて配信されるアップデートとなり、更新後どのようなバランスになるのか、またプレイヤーコミュニティからの反応も注目されるところだろう。
『HELLDIVERS 2』は、PC(Steam)/PS5向けに配信中だ。