テレビアニメ版『グノーシア』2025年10月放送へ。高評価SF騙し合いループADVが、アニメとして「もう一つの完成形」に

アニプレックスは3月16日、テレビアニメ版『グノーシア』を2025年10月に放送開始すると発表した。発表にあわせて、第1弾PVが公開。制作スタッフや一部声優陣、主人公の情報も公開されている。
原作の『グノーシア』は、名古屋に住む4人組のゲーム開発集団プチデポット(Petit Depotto)が手がけ、2019年にPS Vita向けとして発売されたSF人狼ループADVだ。同作でプレイヤーは、「グノーシア」と呼ばれる危険な存在が検知された宇宙船の中で、船内の全グノーシアを冷凍睡眠させるための話し合いに参加。コマンドを使って周囲との議論や推理をおこない、勝利を目指していく。また時に自身もグノーシアとなりながら、グノーシア事件の起こるループを通して、宇宙の謎へも迫る。グノーシアとはなにか。ループはなぜ発生するのか。いわゆる「人狼」ゲームを何度も繰り返す、SF人狼ループADVが繰り広げられる。

システム面では、プレイヤーキャラクターである主人公の名前や初期能力をプレイヤーが設定可能。彼あるいは彼女はループの中で成長し、騙し合いや洞察力に長けていく。グノーシア事件を通して関わる14人のキャラクターは、それぞれ個性的な点も特徴だろう。なお本作は、PS Vita版の発売後、各プラットフォーム向けに移植版が登場してきた。Steamのユーザーレビューでは、記事執筆時点で2850件中94%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。プレイヤーからは、1人で遊べる人狼シミュレーターや、長いループの中で描かれる物語が高く評価されてきた。
テレビアニメ版『グノーシア』では、そんな原作がアニメの主人公ユーリの視点から描かれるという。プチデポットの川勝徹氏はプレスリリース内のコメントで、ゲーム版のプレイヤーにはアニメ主人公ユーリの観測者として、アニメから興味を持った方にはゲームの主人公となってあなただけのプレイ体験を味わってほしいと語っている。アニメではもう一つの完成形を目指しており、原作のストーリーとともに、心理戦や白熱した会話劇、ユーリ視点の新たな演出やエピソードなどが展開。さまざまな要素が盛り込まれた見どころの多い作品になっているそうだ。


今回の発表では、制作スタッフや一部キャラクターの担当声優陣が明かされた。シリーズ構成および脚本は、アニメ版の『メダリスト』『天穂のサクナヒメ』、『宇宙よりも遠い場所』など多数の作品に携わってきた花田十輝氏が担当。監督は市川量也氏、キャラクターデザインは松浦有紗氏、音楽はTYPE-MOONやカプコンの作品にも関わってきた深澤秀行氏が手がけている。またアニメーション制作は、映像スタジオのドメリカが担当する。
声優陣では主人公ユーリを安済知佳さん、セツを長谷川育美さん、SQを鬼頭明里さん、ラキオを七海ひろきさん、ジナを瀬戸麻沙美さんが務めると発表された。各スタッフや声優陣のコメントも公開中となっている。

テレビアニメ版『グノーシア』は、2025年10月に放送開始予定だ。AnimeJapan2025では、3月22日12時より「TVアニメ『グノーシア』AnimeJapan2025”DAY1”スペシャルステージ」が実施予定。ステージにはキャスト5名が登壇するそうだ。またオリジナルの『グノーシア』は、PS4/PS5/PS Vita/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/PC(Steam)向けに配信中だ。
©Petit Depotto/Project D.Q.O.