フロム・ソフトウェアが売上高「約235億円」を達成、過去最高。『エルデンリング』本編&DLC効果で躍進
フロム・ソフトウェアは7月23日付の「官報」に、2025年3月期の決算公告を掲載した。前期比で大幅な増収増益であったことが確認できる。

フロム・ソフトウェアは7月23日付の「官報」に、2025年3月期(2024年4月~2025年3月)の決算公告を掲載した。前期比で大幅な増収増益であったことが確認できる。gamebizが報じている。
官報での決算公告によると、フロム・ソフトウェアの2025年3月期の売上高は234億9700万円で、155億900万円であった前期と比べ51.5%増となった。営業利益や経常利益も前期比で増益となり、純利益は66億1800万円で、39億8400万円であった前期比で66.1%増となった。ちなみに『ELDENRING』発売後の2023年3月期の売上高は218億3400万円で、純利益87億2000万円であった。売上高で比較すると、2025年3月期は同期を超えた格好だ。
フロム・ソフトウェアが2025年3月期に発売したタイトルといえば、『ELDEN RING』の大型DLC「SHADOW OF THE ERDTREE」であった。同DLCは昨年6月21日にリリース。発売から3日後となる6月24日には世界累計売上本数500万本を突破したことが伝えられていた。また同日には『ELDEN RING』本編の世界累計出荷本数が2500万本を突破したことも報告。そこから1年足らずで同作の世界累計出荷本数が3000万本に達している。DLCと本編の双方が売上を伸ばしたこともあり、大幅な増収増益を果たしたのだろう。
なお5月に発表されたKADOKAWAグループの2025年3月期の業績発表では、ゲーム事業が『ELDEN RING』の本編・DLCの国内外の収益貢献により、売上高・営業利益ともに高成長を実現したことが伝えられていた。一方で同グループのゲーム事業は今期、つまり2026年3月期は売上高22.6%減、営業利益60.2%の減収減益を計画しているとのこと。本編および「SHADOW OF THE ERDTREE」がヒットを上げた次の期ということもあり、低めに見積もられたようだ。
ただ業績発表では、過去作の売り伸ばしに加えて、今年5月に発売された『ELDEN RING NIGHTREIGN』や、年内に発売予定のNintendo Switch 2向け『ELDEN RING Tarnished Edition』のヒットを見込んでおり、計画値を上回る業績達成を目指すとも説明。このうち『ELDEN RING NIGHTREIGN』は発売後5日間でさっそく世界累計出荷本数350万本を突破しており、見込み通り計画値を超える業績を見せるかもしれない。
ちなみにKADOKAWAグループの2025年3月期の研究開発費は前期比17.8%増となる4億1000万円。主にゲーム事業において新規ゲームの研究開発がおこなわれているという。また特にフロム・ソフトウェアでは中長期的な計画として、中計期間内での同社のパブリッシングの範囲拡大に向けたスキーム整備や、継続的なゲームIP創出に向けたより強固な開発体制の構築が進捗中だそうだ。Nintendo Switch 2にて2026年に発売予定の『The Duskbloods』ではフロム・ソフトウェアが任天堂と共同パブリッシングをおこなうことも明かされている(関連記事)。大幅な増収増益となった2025年3月期に続き、今期および来期の成長も期待されるところだろう。