フロム・ソフトウェア新作『ダスクブラッド』はフロムと任天堂のタッグで日本&グローバル販売へ。フロムによる自社販売拡大への第一歩か
フロム・ソフトウェアは4月2日、プレスリリースにて『The Duskbloods(ダスクブラッド)』の概要を公開した。本作はワールドワイドにおいてフロムソフトウェアと任天堂の共同パブリッシングとなるようだ。

フロム・ソフトウェアは4月2日、プレスリリースにて『The Duskbloods(ダスクブラッド)』の概要を公開した。本作はワールドワイドにおいてフロムソフトウェアと任天堂の共同パブリッシングとなるようだ。
『The Duskbloods』は、フロム・ソフトウェアが手がける最大8人によるPvPvEゲームだ。プレイヤーは、特別な血の力によって超人的な力を得た「黄昏の血族」となり、「始まりの血(ファーストブラッド)」を巡る壮絶な戦いに身を投じる。10人以上のキャラクターには固有の名前があり、拠点にてキャラクターの選択およびカスタマイズして、オンラインマルチプレイに参加していく。基本的には生き残った一人が勝利となるものの、状況により勝利条件は変化するという。
そんな本作は、ワールドワイドにおいてフロム・ソフトウェアと任天堂の共同販売となるようだ。国内向けのプレスリリースでは「販売元:フロム・ソフトウェア/任天堂」と表記されており、海外向けのプレスリリースでは「published by Nintendo / FromSoftware」と表記されている。また、英国任天堂の本作紹介ページにおいては、販売元が「FromSoftware/Nintendo」という表記となっている。表記順に違いはあれど、日本を含む世界各国にて共同販売されることが読み取れる。また、本作の公式サイトの権利表記によると、フロム・ソフトウェアがIPを所有しているようだ。
なおこれまでのフロム・ソフトウェアの作品は、セルフパブリッシングがおこなわれていたのは基本的には日本国内のみ。たとえば『エルデンリング』や『アーマード・コア6』は、国内販売をフロム・ソフトウェア、海外販売をバンダイナムコエンターテインメントがおこなっている。また『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』は、国内販売をフロム・ソフトウェア、海外販売をアクティビジョンが担当。そのほか『Bloodborne』はグローバルでSIEが販売をおこなっていたり、それ以前の作品でも海外販売については別の企業が担当していた。

つまり、『The Duskbloods』は共同販売というかたちが取られつつも、ワールドワイドでフロム・ソフトウェアがパブリッシングする初のタイトルとなりそうだ。2022年に同社はSIEとテンセントから資金を調達し、自社パブリッシングの範囲拡大を目指すことを伝えており(関連記事)、拡大に向けての第一歩が共同販売というかたちで実現したのかもしれない。
ちなみに、海外では任天堂から販売された作品において、後に販売元が切り替わった事例も存在。たとえば、『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』や『オクトパストラベラー』は、海外において当初は任天堂から販売されていたものの、現在は販売元がスクウェア・エニックスへと切り替わっている。自社販売拡大を目指す、フロム・ソフトウェアによる本作発売後の動きにも注目されるところだろう。
『The Duskbloods』はNintendo Switch 2独占で、2026年に発売予定だ。