亡くなった親友は「レースゲームのAI」として生き続ける。クラウドサーバーを通じて再会した2人のゲーマー
Turn 10 StudiosやPlayground Gamesが2005年から開発を続けてきたレーシングゲームシリーズ「Forza」。2013年11月に発売された『Forza Motorsport 5』からは、プレイヤーの運転スタイルや癖を読み取り学習するドライバーAI「ドライバター(Driveartar)」が搭載されている。この「ドライバター」機能を通じて1年前に亡くなった親友と再会したという話が海外フォーラムで語られた。
その話を語ったのは「Spartansnverdie」という名のRedditユーザーだ。彼は先日発売されたばかりの『Forza Horizon 3』をプレイしていると、ここしばらく見ていなかったXbox LIVEアカウントの名前を目にしたのだという。その名は「Drew」。彼のかつての親友だ。「Drew」は約1年前に、19歳の若さにしてこの世を去っていた。
『Forza Motorsport 5』からスタートした「ドライバター」は、以降のシリーズ作品すべてに搭載されており、いずれかの作品をプレイしていると、そのAIデータはすべての作品にクラウドを通じて拡散される。1年前に亡くなった「Drew」は『Forza Horizon 3』をプレイしていなはずだが、かつて『Forza Motorsport 5』か『Forza Horizon 2』を遊んでいたことがあるのだろう。そのAIデータがクラウドサーバーを通じ、「Spartansnverdie」と共にプレイすることかなわなかった『Forza Horizon 3』へと到達した。
「Spartansnverdie」はかつての親友「Drew」のAIが操作する車の後ろにぴたりとくっつき、レースに挑戦したと語る。「Xboxで彼とふたたび遊んでもらえたようで、すごく奇妙な感覚だったよ。とてもほろ苦い体験だったけど、このゲームをまた別の理由で好きになることができた」。「Spartansnverdie」の『Forza Horizon 3』を通じた体験に、Redditでは多数のコメントが寄せられた。
ゲームが進化した今、レースゲーマーたちはAIにみずからのプレイスタイルを覚えさせ、クラウドに遺すことができるようになった。『Forza Horizon 3』では、過去作では敵車としてしか走ることがなかった「ドライバター」たちを仲間にする機能もあり、「Spartansnverdie」はクラウドを通じて永遠に「Drew」と走り続けることもできる。