Nintendo Classics版『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』にて「錬成バグ」が修正されていると話題に。「必殺の一撃」確定武器、もう作れない

オリジナル版に存在した「錬成バグ」が修正されていることが話題になっている。

任天堂は1月9日、「Nintendo Switch Online + 追加パック」加入者向けサービス「ニンテンドー ゲームキューブ Nintendo Classics」向けに『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』(以下、蒼炎の軌跡)を配信した。この中で、ニンテンドー ゲームキューブのオリジナル版『蒼炎の軌跡』に存在した、プレイヤー間で知名度の高かった通称「錬成バグ」と呼ばれるバグが修正されていることが話題になっている。

『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』は2005年にニンテンドー ゲームキューブ向けに発売されたロールプレイングシミュレーションゲームだ。『ファイアーエムブレム』シリーズの第9作にあたる。舞台となるのは、いわゆる人間にあたる種族「ベオク」と獣の特徴を持つ「ラグズ」の2種族が暮らす大地テリウス。テリウスの中の一国、クリミア王国の傭兵団「グレイル傭兵団」団長の息子アイクは、そんな世界の動乱に巻き込まれていくこととなる。

そして「錬成バグ」とは、本作のストーリー8章以降、拠点での戦闘準備で武器の「錬成」がおこなえるようになると使用できるバグだ。この錬成では、お金を消費して特定の武器の威力や命中率といったパラメータを強化したり、武器の重量を減少させたりすることができる。錬成で作った武器には自分で名前をつけたり、色を変更したりすることも可能だ。

基本的には武器の能力を上げるためのものだが、威力や命中率を下げる、重量を上げるなど、逆に武器を弱くすることも可能。これを利用し、一部の武器がもつ「必殺」パラメータの値を下げて0にすることで数値をオーバーフローさせ、必殺255という通常ではありえない数値の武器を作れてしまうというバグがあった。このバグが使用できる武器は、錬成の対象武器で必殺率5を持つ「細身の剣」「細身の槍」「サンダー」の3つ。

錬成にはかなりのコストがかかるものの、必殺255になった武器では通常の3倍のダメージを与える「必殺の一撃」が確定で発動するため、その豪快な性能はプレイヤーに親しまれていた。錬成元の武器は下級武器であるため、まだ強い武器が装備できないユニットでも使用でき、育成用の武器として弱いユニットに持たせるプレイヤーもいたようだ。

しかし、Nintendo Classicsで配信された『蒼炎の軌跡』で同じように錬成で必殺を0にした武器を作ると、本当に必殺0の武器ができるだけになっており、このバグは修正されてしまったようだ。『蒼炎の軌跡』が海外で『Fire Emblem: Path of Radiance』として発売された際にもこのバグは修正されていたが、日本語版で修正されたのは初となる。これまでNintendo Classicsで配信されてきた『ファイアーエムブレム』シリーズ作品では、原作で使用できたバグがそのまま使用できるものが多かったため、特定のバグの修正がおこなわれている例は珍しい。

SNS上ではこのバグの修正を残念がる声も聞かれ、特に「細身の剣」でこのバグが利用できなくなったことへの言及が多いようだ。その大きな理由は、『蒼炎の軌跡』が兵種「ソードマスター」への風当たりの強い作品だった点にある。

シリーズ6作目の『ファイアーエムブレム 封印の剣』では、戦闘時に必殺率+30の補正を受ける「ソードマスター」という兵種が猛威を振るっていた。必殺率の高い武器や、近くに支援を結んだ仲間を配置することで必殺率を100以上にすることも可能だったが、この作品以降ソードマスターは弱体化が続き、9作目の『蒼炎の軌跡』では必殺率の補正が0になってしまっている。敵の耐久力が全体的に高くなったことや、以前の作品より攻撃が当たりやすく回避に期待しにくくなったことも、速さによる手数や回避率が強みだったソードマスターにとって逆風。そうした経緯もあり、このバグで必ず必殺の一撃が出る剣を作り、過去のソードマスターの強さを再現したいというプレイヤーも多かったとみられる。

なお、海外版の『Fire Emblem: Path of Radiance』ではソードマスター等の一部の兵種の攻撃に必殺率補正がつくように修正されているが、Nintendo Classics版の『蒼炎の軌跡』ではこの点は変わっていないようだ。錬成は海外版と同じ仕様に修正されたが、それ以外の部分も海外版基準になったというわけではないようである。

『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』は「ニンテンドー ゲームキューブ Nintendo Classics」で配信中。「Nintendo Switch Online + 追加パック」加入者はNintendo Switch 2にてプレイ可能だ。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Hiroyuki Furukawa
Hiroyuki Furukawa
記事本文: 3