『Escape from Tarkov』来年は「グラフィック刷新計画」あり。開発者ニキータ氏いわく“時代遅れのグラフィック”、段階的にアップデートへ
Battlestate Gamesの代表Nikita Buyanov氏は、『Escpae from Tarkov』のグラフィックを段階的に刷新する計画を明らかにした。

11月15日に正式リリースを迎えた『Escpae from Tarkov』について、同作で使用しているゲームエンジンをバージョンアップするとともに、段階的にグラフィックの刷新を目指す開発方針が明らかとなった。Battlestate Gamesの代表Nikita Buyanov氏がインフルエンサーとの対談の中で説明している。
『Escape from Tarkov』は、PvPvE要素をもつハードコア脱出シューターだ。本作の舞台となるのは、政治的混乱から無法地帯となり隔離された架空の都市Tarkov。プレイヤーはソロまたはフレンドと部隊を組んでマッチに参加し、NPCやほかのプレイヤーと戦いつつ貴重な戦利品を獲得して、最終的にマップから脱出することを目指す。死亡した場合、持ち物や装備をロストするハードコアなゲームルールも特徴だ。
2016年のクローズドアルファに始まり、長年にわたってクローズドベータが展開されてきた本作は、11月15日についに正式リリースを迎えた。バージョン1.0ではストーリータスクやエンディングが実装されたほか、オーディオ・グラフィックやUI面の改善も実施。しかし、サーバーの不安定さやゲームの不具合によって不評が殺到し、リリース翌日時点のSteamユーザーレビューでは約1万件中31%の好評率にとどまる「やや不評」ステータスに。本稿執筆時点では、約3万6000件のうち45%が好評とする「賛否両論」ステータスにまで持ち直している。

そして12月24日、『Escpae from Tarkov』を手がけるBattlestate Gamesの代表を務めるNikita Buyanov氏が、ロシア在住のストリーマーWELOVEGAMESのTwitch配信にて対談をおこなった(アーカイブの3:36:05頃から)。放送の中でNikita氏はまず、ゲームエンジンをバージョンアップする計画について発表している。公開済みの情報から見るに、『Escpae from Tarkov』では1.0リリース時点でLTS(長期サポート)バージョンのUnity 2022.3系が使用されている模様。同氏によれば、2026年中にはゲームエンジンの更新を始める予定だという。
さらに、Nikita氏は本作のグラフィックについて「устаревший(時代遅れ)」であると発言。屋内はまだ良いものの、屋外のライティングとシャドウについては変える必要があると考えているとのこと。ただし、グラフィックを完全に刷新しようと思った場合、コンテンツの追加を完全に中断する必要が出てしまうため、各ロケーションを少しずつゆっくりと変更していく計画のようだ。

『Escpae from Tarkov』は数多のPCゲームの中でも特に動作が重いタイトルとして知られており、高いフレームレートで快適に遊ぶためには、高性能なPCが要求されるという現状がある。正式リリース時にストアページに掲載されたシステム要件では、メモリが64GB以上、CPUはIntel Core i7-14700F以上、そしてグラフィックボードはGeForce RTX 4070以上という極めて高い推奨環境も注目を集めていた。そうした最適化面での課題もあるなかでは、単にグラフィック品質の向上だけでなく、パフォーマンスの改善を願うユーザーが多いことも予想される。Nikita氏が語ったグラフィックの刷新が映像の美麗化を意味するものかはまだ不明ながら、調整の方向性には注目が集まりそうだ。
なおNikita氏によれば、来年以降の取り組みについては、今週放送されるTarkov TVで話す予定とのこと。今回発表されたグラフィックの刷新計画についても、その全貌が明らかになるのかもしれない。放送の日程については本稿執筆時点では未定だそうだ。
『Escape from Tarkov』はPC(公式サイト/Steam)向けに配信中。それぞれセールが実施されており、Steamでは1月6日まで最大25%オフで購入可能だ。
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