子供がクリスマスプレゼントなどで欲しいものは「ゲームが1位」との調査報告いろいろ。とはいえゲーム機・ソフトだけじゃない


アメリカのエンターテインメントソフトウェア協会は11月14日、米国の10歳から17歳の子供を対象に「ホリデーシーズンに欲しいもの」を調査した結果を発表した。その結果、ビデオゲーム関連のプレゼントが1位にランクインしたようだ。

エンターテインメントソフトウェア協会(ESA)はアメリカのビデオゲーム業界団体だ。1994年に設立され、政府関係者や規制当局に対し働きかけをおこなったり、海賊版撲滅に向けた活動などもおこなったりしている。また世界最大級のゲームイベントであった「E3」を主催していたことでも知られる。


今回ESAは米国の10歳から17歳の子供計501人に対し、「今年のホリデーシーズンに何が欲しいか」などの調査をおこなったという。調査によれば、子供の76%がビデオゲーム関連のプレゼントを親や保護者にお願いすると回答したとのこと。性別ごとでは、女子67%、男子85%の割合となっており、比較的多くの男子がゲームを好んでいたようだ。

子供による“ウィッシュリスト”の希望順位は、1位のビデオゲームに次いで、お金やギフトカード(67%)、衣類・アクセサリー(66%)、携帯電話やスマートウォッチなどの電子/ハイテク機器が62%で続いている。2位と10%近くの差をつけており、ビデオゲームの人気がうかがえる。


とはいえ「ビデオゲーム」といっても、単にゲームソフトを欲しがるだけではないようだ。具体的なプレゼントの要望はゲームコンソール(ゲームハード)が47%でトップとなっている。そのほかゲームのサブスクリプションサービスが43%、コンソールのゲームソフトとゲーム関連機器(video game gear)が同率で41%、ゲーム内通貨が38%と続いている。

ゲーム機やゲームソフトだけでなく、サブスクリプションサービス、ゲーム内通貨も同等の水準で望まれているというのは興味深い結果だろう。近年では『フォートナイト』や『マインクラフト』をはじめとしたライブサービスゲームが数多く展開されており、ゲーム内では課金アイテムとしてスキンなどが提供されていることがある。別のゲームソフトやゲーム機よりも、遊び続けている作品のゲーム内通貨の方がほしい、といった場合もあるようだ。

そのほか「Nintendo Switch Online」「PS Plus」「Xbox Game Pass」などのサブスクリプションサービスは、単にゲームのオンライン機能が利用できるだけでなく、ゲームカタログなど加入者向けに追加料金なしで多数のゲームタイトルを遊び放題の特典も存在。ゲームソフト1本よりも、そうしたサービスに継続して加入したいという需要は子供にもあるのだろう。


なお、このように子供がプレゼントにビデオゲームを好む傾向は国内でも見られるようだ。株式会社バンダイによる「バンダイこどもアンケート」の「今年のクリスマスに関する意識調査2023」によると、子供が一番欲しいクリスマスプレゼントとして「ゲームソフト」が3年連続1位にランクイン。2023年の「一番欲しいクリスマスプレゼント」ランキングでは2位がゲーム機、3位がキャラクターのなりきり・変身玩具、4位がスマートフォンなどの電子機器と続いている。

またベネッセによる親への調査においても、小学生中学生ともにゲーム機やゲームソフトが「喜ばれたクリスマスプレゼント」として1位の座を占めており、国内外問わず、近年ではゲームが子供に高い人気を誇っている模様。欲しいクリスマスプレゼントの認知経路としては動画サイトが急増。インターネットなどのオンライン環境で情報を入手しているようだ。オンラインメディアやストリーマーの影響力も増しているのかもしれない。いずれにせよ、今年の年末も国内外問わず、多くの子供が新作のゲームタイトルや、ゲーム関連製品を手にすることになりそうだ。

なおESAは調査結果のまとめとして、「ゲームのレーティング」「ペアレンタルコントロールの設定」「プレイ時間などの家庭内ルール」について確認、あるいは話し合うべきであると推奨している。このうちペアレンタルコントロールについて近年では、プレイ時間を制限したりオンラインでの他人とのコミュニケーションを制限したりと、各プラットフォームでさまざまな機能が用意されてきた。ゲームが年代を問わない娯楽となっている傍らで、引き続き子供も主要なターゲット層として、安心して遊びやすい環境が整備されているといえるだろう。子供にゲームをプレゼントする場合は、そうした機能も活用するといいかもしれない。