『Elona 2』、突然『黒星の勇者』にタイトル変更へ。“タイトル無断使用疑惑”で批判受けた末に

香港昆磐文娛有限公司は2月26日、『Elona 2~ドット絵×異世界×アドベンチャーRPG』のタイトルを、『黒星の勇者』に変更することを発表した。

香港昆磐文娛有限公司は2月26日、『Elona 2~ドット絵×異世界×アドベンチャーRPG』(以下、Elona 2)のタイトルを、『黒星の勇者』に変更することを発表した。

本作は、iOS/Android向けに配信中のRPGだ。開発は『Elona モバイル』を制作したDigital Dogが担当。異世界ドット絵RPGと銘打たれており、ダンジョン探索や生活を勤しみながら冒険を進めていく。

本作は国内向けには『Elona 2』と題されてきたが、『Elona』を開発した個人ゲーム開発者noa氏は関与しておらず、『Elona』の後継作ではない。香港昆磐文娛有限公司側は、契約に基づき正当な手続きで『Elona 2』と題していると主張しているものの、noa氏は『Elona 2』と冠することを断ったとコメント(関連記事)。ユーザーから批判を受け続けるなかで香港昆磐文娛有限公司側は、『Elona モバイル』開発時にDigital Dogがnoa氏と交わしたとされる契約書を公開し、引き続き正当性を主張していた。

しかし今回、突然『Elona 2』のタイトルが『黒星の勇者』に変更されることが告知された(Game*Spark)。変更理由は「世界中のプレイヤーに一貫した体験を提供し、グローバルブランドとしての展開を強化するため」とのこと。本作は国外向けには『黒星勇者』として展開されており、地域ごとの名称の違いによる混乱を解消する狙いがあるそうだ。また日本のユーザーからの意見を受け止め、その声を活かした上での決断でもあるという。

『黒星の勇者』へのタイトル変更は、3月4日より順次実施予定とのこと。なおタイトル変更にあたってゲームの内容や進行状況、アカウント情報などには一切影響がないそうだ。また2月26日から3月17日にかけて、ログインしたプレイヤーすべてにゲーム内アイテムが配布される見込み。

突如タイトル変更がおこなわれることとなった『Elona 2』。先述のとおり国内向けのタイトルであった一方で、国内のユーザーからは批判を受け続けていた背景もある。香港昆磐文娛有限公司側はネーミングの正当性を主張してきたものの、そうした状況も踏まえて、『Elona 2』と名乗ることをやめる判断がとられたのかもしれない。なお本作では広告映像のBGMに『UNDERTALE』などの楽曲が無断使用されていた疑いがあり、タイトルのほかにも著作権の扱いに疑念が寄せられている(関連記事)。

ちなみにnoa氏が手がける『Elona』の後継作としては、『Elin』がPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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