イーロン・マスク氏が「AIゲームスタジオ」の設立を改めて宣言。スタジオ名を“Epic Games”と名付けかけて、やっぱりやめる

イーロン・マスク氏は2月18日、自身が率いるスタートアップ企業「xAI」のライブ配信にて、同社がゲームスタジオを立ち上げることを改めて表明した。

イーロン・マスク氏は2月18日、自身が率いるスタートアップ企業「xAI」のライブ配信にて、同社がゲームスタジオを立ち上げることを改めて表明した。

イーロン・マスク氏は米テスラ社のCEOやX社のCTOなどを務めており、世界有数の資産家としても有名な人物。奔放な行動がしばしば話題となってきたほか、先月米国大統領に就任したドナルド・トランプ氏が設置した政府効率化省のトップに就任するなど、耳目を集めている。

そんなマスク氏は、AIの開発企業「xAI」の技術を活かしたゲームスタジオ設立に意欲を見せている。マスク氏は昨年11月28日、自身のXアカウントにて「AIゲームスタジオ」を創設することを表明(関連記事)。かねてより『エルデンリング』や『ディアブロ4』のプレイヤーであることを公言していた同氏が発表した新しいプロジェクトは大きな反響を呼んだが、詳細についてはこれまで語られてこなかった。

一方で同氏は2月17日に、米スペースX社などマスク氏の企業でともに働くDima Zeniuk氏のあるポストに反応。Zeniuk氏がxAIがAIゲームスタジオを設立予定と伝えつつ、スタジオのチームメンバーを写していると思われる集合写真を添えたポストだ。このポストに、マスク氏が「Yes」と返答する“匂わせ”が行われていた。

さらに本日2月18日に行われた配信にて、マスク氏は改めてゲームスタジオを設立することを表明した格好だ(配信アーカイブの44分40秒ごろ)。昨年11月時点では具体的な情報がまったく明かされなかったものの、現実的な計画として準備が進められてきたようである。ちなみにマスク氏はスタジオ発足の掛け声とともに、スタジオ名を“Epic Games”にしようと勢いよくコメント。すぐさま「待って、実在のゲームスタジオだったわ」と、Epic Gamesがすでに存在することに触れ、撤回している。スタジオ名の披露はまだ先になりそうだ。

なお、今回の配信はxAIが開発を進める最新AIモデル「Grok 3」の性能発表がメインテーマとなっていた。xAIによる“AIゲームスタジオ”でも、開発にはGrok 3が活用されるとみられる。ただGrokの学習データには、ユーザーが設定でオプトアウトしないかぎりXユーザーの投稿が用いられているとされる。権利者以外がコンテンツを投稿する場合などオプトアウト設定だけでは制御が難しい側面もあり(関連記事)、そうしたAIモデルがゲーム開発に用いられる点については権利的に懸念されるところかもしれない。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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