『エルデンリング』DLCで「指紋石の盾」の人気が急騰。“頼もしすぎる”攻略のお供に影の地でも脚光

 

フロム・ソフトウェアは6月21日、『エルデンリング』のDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」を発売した。現在、同作の攻略に取り組むプレイヤーの間で、「指紋石の盾」の人気が急上昇しているようだ。その性能による安定感が人気の理由とみられる。なお、本稿には同装備や入手方法についてのネタバレが含まれるため、留意してほしい。

『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけるアクションRPGだ。DLC「SHADOW OF THE ERDTREE」では新たな舞台となる「影の地」にて、神人ミケラにまつわる物語が描かれる。同DLCでは、影の地限定の新たな強化システムとして、「影樹の加護」および「霊灰の加護」が用意。やり込んだプレイヤーにも新たな挑戦を届けるためか、敵攻撃力などの調整も本編と独立した厳しさになっており、加護を強化していくことでバランスを取っていくような調整となっている。

「SHADOW OF THE ERDTREE」では、そうした調整もあってか「難易度が高すぎる」として攻略に苦慮するプレイヤーの声も散見される。そうして同DLCに立ち向かっていくプレイヤーたちの間で、にわかに大きな話題となっている装備がある。大盾のひとつである「指紋石の盾」だ。

「指紋石の盾」は、『エルデンリング』本編から登場していた大盾カテゴリーの装備だ。本作において最高クラスの防御性能を誇り、物理は当然100%カット。属性カット率についても、全体的に75%以上を誇る優秀さを見せる。また、敵の攻撃を受けた際のスタミナ消費を緩和させるガード強度についても、最大強化で86を誇る。必要筋力値48/重量29と、相応の高い要求負荷をクリアすることが必要なものの、性能は鉄壁。装備できればさまざまな敵と安定して渡り合うことが可能だ。


そんな指紋石の盾が、影の地の攻略にも大活躍することはいうまでもないだろう。XなどSNS上では、指紋石の盾について多くのユーザーが言及。この盾が攻略に役立つとの意見はほぼ一致を見せた上で、複雑な思いを向けるプレイヤーも多いようだ。

たとえば、「指紋石の盾を使えば楽に攻略できそうだが、使いたくない」といった意見だ。指紋石の盾は圧倒的な性能ゆえ、攻略中の戦いの安定度を大きく増し、相性によってはボスの難易度すら大きく左右しうる。裏を返せば、困難やスリルをくぐり抜ける達成感を犠牲にしかねないわけだ。

また、既存プレイヤーを中心に、本編で確立したプレイスタイルを曲げるなどして大盾を採用することについて、“なにか負けた気がする”と感じる者もいるようだ。まるで人生の岐路に立たされたかの如く悩む者や、神妙に“盾使用報告”をする者などさまざま見られる。こうしたこだわりや葛藤は、遺灰による霊体召喚を含めて本編でも見られた。

【UPDATE 2024/6/29 21:34】
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DLC攻略において指紋石の盾が脚光を浴びている理由のひとつには、同DLC新規登場の一部ボスとの相性のよさもあるようだ。盾受けよりも回避を重視した方がよいボスが終盤に目立った本編より、大盾が採用しやすい背景もあるだろう。なお、海外プレイヤーの間でも指紋石の盾は、そうした一部のボス攻略向けの切り札として話題になっているようだ。

そしてSNS上などでは、指紋石の盾未入手のプレイヤーに向けての入手の手引なども投稿されシェア数を集めている。同装備は、本編の「王都ローデイル」の地下にある「忌み捨ての地下」エリアに存在。落下の恐怖に怯えながら長い竪穴を降りた先で手に入る。足場の距離感に注意し、歩いての落下・ローリング・ジャンプを慎重に使い分け、根気よくやるのがよいだろう。


なお、同DLCの難易度についてはさまざまな議論がある程度にはシビアな調整となっている(関連記事)。攻略に取り組むにあたって、本作に実装されている要素を利用することを恥じる必要はないだろう。本作ディレクターの宮崎氏も、DLC開発にあたっての本編プレイでは「使えるものはなんでも使う」スタイルで挑んだという。各々の納得のいくやり方で戦い抜くのがよいだろう。なお、余談ながら筆者は、DLC最初の祝福を訪れて3分後に、二刀流を諦めて指紋石の盾を取り出した。個人的には納得している。

エルデンリング』およびDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」はPC(Steam)およびPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中。ゲーム本編とDLCを同梱する「SHADOW OF THE ERDTREE EDITION」も販売されている。