注目されたセクシーダンジョンPvPvE『ダンジョン・ストーカーズ』ひっそり無料リリースされるも「賛否両論」に。開幕早々の“チーター蔓延”で大混乱

ONEUNIVERSEは8月13日、『ダンジョン・ストーカーズ(Dungeon Stalkers)』を早期アクセス配信開始した。Steamユーザーレビューでは「賛否両論」ステータスでの幕開けとなっている。

デベロッパーのONEUNIVERSEは8月13日、『ダンジョン・ストーカーズ(Dungeon Stalkers)』を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、日本語表示にも対応している。本作は一定の人気を博しているものの、Steamユーザーレビューでは「賛否両論」ステータスでの幕開けとなっている。

本作は、基本プレイ無料の三人称視点PvPvEダンジョン探索ゲームだ。舞台となるのは魔女によって創られた謎多きダンジョン。プレイヤーは騎士、盗賊、魔法使いなどからキャラを選択し、ソロプレイもしくは最大3人の協力プレイにてダンジョンを探索する。危険なモンスターや他プレイヤーからの脅威に対処しつつ、ダンジョン内に点在するポータルを見つけ、ダンジョンからの脱出を図る。

なおダンジョン内では時折、プレイヤーに影響を及ぼす「魔女の呪い」がかけられるイベントが発生。呪いには種類があり、プレイヤーを攻撃するものから、モンスターを弱体化するものまでさまざまだ。呪いをどう退けるか、どう利用するかといった戦略性が本作の特徴となっている。また、ダンジョンには脱出用のポータルだけでなく、入るとボス戦が発生するポータルも存在。リスク承知で多大な報酬を狙う戦略も可能となっている。

本作は2023年6月に発表され、昨年8月にはオープンベータテストも実施されて注目を集めていたこともあるタイトル。しかしその後はリリース延期を経て、結果的にONEUNIVERSEなる会社から8月13日にひっそりと早期アクセス配信開始を迎えることになった。

そんな本作にはすぐさま最大同時接続プレイヤー数が約5200人に達するなど、プレイヤー数はなかなか好調(SteamDB)。一方で、Steamユーザーレビューでは本稿執筆時点で約1600件中好評率が49%にとどまる「賛否両論」ステータスとなっている。本作にはPvEモード、および2種類のPvPvEモードが存在。このうちPvEモードと通常対戦のPvPvEモードでは死んでも装備をロストしない仕様になっている。この点はダンジョン探索型ゲームとしてカジュアルに遊べる持ち味になっており、一定の評価が集まっている。また装飾アイテムのセクシャルなデザインや、防具の耐久値が下がるとはだけていく演出なども好評を獲得している。

一方で、不評も多く投じられており、主にチート使用者が蔓延している状況が批判を受けている状況だ。特にエンドコンテンツにあたるPvPvEモードの競争戦では、持ち込んだ装備品をロストしてしまう仕様。こちらではチーターと遭遇した際のリスクが大きく、遊びづらい状況となっていることが問題視されている。なお開発元はさっそく不正プログラム使用者を69名検出し、アカウント永久停止をとったことを報告している。ただ、対応は進められているとみられるものの依然として不正者は存在する状況だ。

このほか本作の公式Discordサーバーでは当初、Steamユーザーレビューステータスが芳しくないことを受けてユーザーに好評レビューの投稿を呼びかけ、ステータスが改善すればゲーム内有償通貨を配布するというキャンペーンが告知された。しかしこのキャンペーンはSteamのガイドラインに抵触しうるのではないかと物議を醸していた。本稿執筆時点ではガイドライン違反を避けるためとして報酬については撤回されているものの、そうした運営体制にも批判は寄せられているようだ。

なお先述したオープンベータテスト参加者からは、テスト当時からゲームプレイがほとんど変わらない点といった不評も寄せられている。PvPvEダンジョン探索ゲームといえば先行作品もさまざまあり、新作として目新しさに欠けるゲームプレイも、課題のひとつといえるだろう。早期アクセス配信開始直後であり今後の展開に一定の期待も寄せられているものの、チーター蔓延も相まって幸先の悪い船出となっており、持ち直すことができるかどうかは注目される。


『ダンジョン・ストーカーズ(Dungeon Stalkers)』はPC(Steam)向けに基本プレイ無料で早期アクセス配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

記事本文: 3228