デベロッパーのRadicCreativeは8月26日、ボードゲームカフェシミュレーション『Dragons Brew』のKickstarterでのクラウドファンディングキャンペーンを開始した。本稿執筆時点で約870万円の出資が寄せられており、約一週間にしてすでに目標額の5倍を集める勢いを見せている。なお本作はPC(Steam)向けに、2026年内の発売が予定されている。
『Dragons Brew』はボードゲームカフェシミュレーション。プレイヤーはカスタマイズ可能な自身のアバターを作成し、自分だけの理想のボードゲームカフェを経営することになる。カフェにはさまざまな家具や装飾品が用意されており、自由にカスタマイズ可能。接客やサービスの提供を通してカフェを運営し、魅力的なボードゲームカフェを作り上げることを目指す。
カフェではさまざまなボードゲームをコレクションでき、その数は100種類以上となるようだ。ボードゲームごとに固有のゲームプレイの仕組みや、カフェに与える効果などがあるとのこと。またカフェでは訪れた客に対して飲み物や食事を提供することも可能。コーヒーや紅茶、ハンバーガーなど、料理や淹れ方の技術をマスターすることでさまざまな料理を提供することができるようになるようだ。また食材は自身で栽培することも可能。ハーブや野菜、珍しい魔法の植物にいたるまで、農業に励むことで常に新鮮な食材を提供することもできる。
また、カフェの外を探索することも可能。シティバスに乗り、 近隣の町や森、ショップや喫茶店にボードゲーム大会会場といった多彩なエリアに行くことができるようだ。 それぞれの場所では、ユニークなクエストや、新たな食材、チャンスなどが眠っているという。そして地元の住民と交流し、依頼をこなしたり、カフェで特別なイベントを開催したりすることで報酬や新たなコンテンツを獲得可能。街の人との交流やクエストを通じて、カフェの評判を高めていくのだ。
本作は開発を手がけるRadic Creativeはイギリス・サウサンプトンに拠点を置くスタジオ。リード開発者のBrad氏とサウンドコンポーザーのTim氏の二名によって構成されている。Brad氏はグラフィックデザイナーとして豊富な経験を持っているとのことで、自身のゲームの開発を長年夢見てきたという。本作はそんなBrad氏のスキルと情熱が込められたものになっているようだ。また二人の地元のボードゲームラウンジである「Dice」での経験も本作のゲームプレイに取り入れられているという。
Radic Creativeは現在、本作の開発をパートタイムの仕事と両立しているという。Brad氏もグラフィックデザイナーとしてフルタイムで別の仕事に勤務しており、開発のリソースと時間が限られた状態であるという。Kickstarterの資金調達によって、本作のフルタイム開発への移行や、独立性を維持したまま開発の進行速度や品質を高めることができるとしている。
Radic Creativeは日本時間8月26日に、Kickstarterでのクラウドファンディングキャンペーンを開始。開始から24時間以内にすでに目標額8000ポンド(約152万円)を達成。また約一週間となる本稿執筆時点では、目標額を大きく上回る約4万5700ポンド(約870万円)の資金を集めている。支援者は2000人をすでに超えており、本作の期待度の高さがうかがえる。
なおKickstarterでの説明によれば、本作は『Stardew Valley』のピクセルアートと没入感溢れるゲームプレイに影響を受けているという。また『Traveller’s Rest』のマネジメントシステムと探索の融合にも、インスパイアされたそうだ。公開されているスクリーンショットやトレイラーからもその影響がうかがえるように、本作では温かみのあるグラフィックでのんびりとしたボードゲームカフェ経営が楽しめるのだろう。
Kickstarterのクラウドファンディングキャンペーンでは、11ポンド(約2100円)以上の出資者に本作のダウンロード版とベータアクセス権が提供されるとのこと。ベータアクセスは2025年の第二四半期から第三四半期を予定しているという。本作は2026年上半期にSteam向けにリリースを予定しているが、5万5000ポンドのストレッチゴールではコンソール版の対応も予定している。対応言語は現在英語のみとなっているが、コミュニティからのフィードバックと需要に基づいて対応言語は増やしていく予定であるとのことだ。
『Dragons Brew』はPC(Steam)向けに2026年発売予定。日本時間9月26日5時までKickstarterページで支援を受け付けている。また本作のストレッチゴールではコンソール版の対応予定も明かされている。