初代『ライフ イズ ストレンジ』開発元、新作ゲームの発売を時期単位で延期。『ライフ イズ ストレンジ』新作と被るから


デベロッパーのDON’T NODは6月28日、2024年後半での発売を予定していた『Lost Records: Bloom & Rage』について、リリース時期を2025年初頭へと延期することを決定した。同時期に発売が予定されている『Life is Strange: Double Exposure(ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー)』(以下、Double Exposure)との両作品を楽しめる時間を確保したいという考えがあるようだ。

『Lost Records: Bloom & Rage』は、DON’T NOD Montréalが手がけるアドベンチャーゲームだ。対応プラットフォームはPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S。本作では、『Life is Strange(ライフ イズ ストレンジ)』の裏側で起きた出来事についての物語が展開されるという。すべての発端となったのは、1995年の夏。スワン、ノーラ、オータム、キャット4人の高校生は、森の奥深くである出来事に遭遇する。そして27年後、一切の連絡をとってこなかった彼女たちは、運命により再開。二度と語らないと誓った秘密に立ち向かうことになるそうだ。


本作の開発には、『ライフ イズ ストレンジ』ナンバリングタイトルに携わった主要開発者らも参加している。たとえば初代でゲームディレクターを務めたMichel Koch氏が、『Lost Records: Bloom & Rage』ではクリエイティブディレクターとして参加。初期『ライフ イズ ストレンジ』チームが手がけているわけだ。

そんな『Lost Records: Bloom & Rage』は2023年12月に発表。2024年後半でのリリースを予定していた。それが今回、DON’T NODの発表により、2025年初頭への発売延期が明らかとなった。この延期についてDON’T NODは、プレイヤーが本作と『ライフ イズ ストレンジ』シリーズ最新作の、両方を楽しめる期間を確保したい、と述べている。


『ライフ イズ ストレンジ』シリーズについては先日、スクウェア・エニックスがシリーズ最新作となる『Double Exposure』を発表している(関連記事)。同作では第一作目である『Life is Strange』の主人公、マックス・コールフィールドが再び登場し、親友の死をきっかけとして突然力を入手、殺人事件の真相に迫る。『Double Exposure』の発売日は10月30日を予定しており、当初『Lost Records: Bloom & Rage』の発売予定であった2024年後半(late 2024)では時期が被ってしまう懸念があるだろう。

そもそもとしてDON’T NOD には“古巣”との競合を避けたいという狙いもありそうだ。『Life is Strange』シリーズはDON’T NODがナンバリング2作を手がけていたが、その後開発担当は事実上のバトンタッチに。『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』の実績が評価されたのか、『ライフ イズ ストレンジ トゥルー カラーズ』ではアメリカの開発スタジオDeck Nineが開発を担当。シリーズ最新作『Double Exposure』についても、Deck Nineが開発を手がけている。シリーズは、DON’T NODからDeck Nineに引き継がれているわけだ。


両作品とも物語を主導とし、プレイヤーの選択によってその後が大きく左右されるアドベンチャーゲーム、という共通点がある。同じ世界観で描かれる作品ということもあり、双方とも触れておきたいというプレイヤーもいるだろう。今回は古巣やそうしたプレイヤーへの“配慮”と思しき理由から、若干の延期となった運びだ。なおDON’T NODは本作について声明にて、「待つ価値はある(The wait will be worth it!)」とクオリティに自信もみせている。具体的なリリース日を含めた、今後の続報にも期待が高まるところだ。

『Lost Records: Bloom & Rage』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2025年初頭リリース予定だ。