無料わんわん探索ゲーム『DOGWALK』、「好評率ほぼ100%」スタート。Blender×Godot連携プロジェクトが、“あたたか癒され作品”として大人気に

Blender Studioは日本時間7月12日、犬探索ゲーム『DOGWALK』をSteam向けに無料でリリース。本作はリリース後さっそく多くの好評を集めている。

Blender Studioは日本時間7月12日、カジュアル探索ゲームDOGWALKをリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は無料で配信されており、さっそく多くの好評を集めている。

『DOGWALK』は、犬として少年を引っ張り回す探索ゲームである。プレイヤーは毛むくじゃらの大型犬だ。あたり一面に雪が積もったある日、犬は少年と一緒にキャンプ場のような場所に来ていて、雪だるま作りを楽しむ少年のそばでおとなしくしている。しかし雪だるま作りはどうやら行き詰まった様子である。そこでプレイヤーは、少年が欲しがっている雪だるまのパーツになりそうなものを探して、あちこち少年を引っ張り回すのだ。なお、ストアページの表記では本作は日本語に対応していないが、メニュー画面や設定画面が英語表記というだけで、ゲーム本編は問題なく遊ぶことができる。

ゲームプレイでは、犬は左スティックで移動するか、マウスカーソルを追いかけるような動きとなる。移動にあたってはゆっくり歩くことも、思い切り走ることも可能だ。ただし、犬の全力疾走に少年はついてこられないので、引っ張りすぎると少年が転んで雪に埋もれてしまうこともあるから注意が必要だ。

左クリックなどをするとアクションができる。吠えることもできるため、雪だるま作りに使えそうなものを見つけたら、一声ワンと鳴いて少年に知らせてあげると良いだろう。また、少年に向けてアクションをすれば顔をぺろりと舐めるといったこともできるほか、雪に埋もれてしまった少年を助けることもできる。目的を追うばかりでなく、好きに走り回ったり少年と戯れたりして、犬ライフを満喫するのも一興だ。

そんな本作はリリースからさっそく好評を博しており、本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは135件、そのうち99%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。本作は短時間で遊べるカジュアルな探索ゲームとして気軽に楽しむことができ、手作りのペーパークラフトを元にしたグラフィックのあたたかみや、雪だるま作りを手伝うストーリー、失敗要素がない安心感なども相まって、かわいくて癒やされる作品だと評判のようだ。

本作を手がけたBlender Studioは、オープンソースの映像制作ソフトBlenderの開発を後押しすることを目的とした組織である。その目的のため、ツールの開発やメンテナンス、制作にまつわる知識の共有などをおこなっている。実はこの『DOGWALK』も、ゲームエンジンGodotとBlenderを連携させるパイプライン作成を目的としたプロジェクトだ(関連記事)。ゲーム開発を後押しするためのプロジェクトでありながら、ゲームそれ自体が好評を集めているというわけだ。

有料DLCである「Supporter Pack」を購入すれば、本作がどのようにGodotとBlenderを連携させているかソースコードを実際に見ることが可能だ。自作のアセットを付け足してみたり、マップを変更したりといった改造を通じて、両ツールについて学ぶこともできる。また、同DLCには本作の開発に使われた設定画や、ペーパークラフト作成、開発中の画面を記録した映像も含まれている。ゲーム開発の現場を垣間見ることができるだろう。本作をプレイしてBlender Studioを支援したいと思った人は、有料DLCを購入するのも良いかもしれない。

『DOGWALK』はPC(Steam)向けに無料で配信中。有料DLC「Supporter Pack」の定価は税込580円となっている。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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