絶対にボタンを押しちゃいけないゲーム『この赤いボタンを押さないで』Steamで4月16日配信へ。それでも押したい

ゲームデベロッパーのTheseus Gamesは3月21日、『この赤いボタンを押さないで』を4月16日にリリースすると発表した。日本国内向けには時差の関係で4月17日発売予定だ。対応プラットフォームはPC(Steam)。なおストアページは日本語化されているものの、本稿執筆時点でゲーム内は日本語表示に対応していない。
『この赤いボタンを押さないで』は「開発者」によるナレーションが入る一人称視点の探索ゲームである。「開発者」のナレーションはプレイヤーに問いかけたり、挑発したり、いろいろなことを言ってくるが、とにかく赤いボタンを押してはいけないのがルールとなっている。英語の原題は『Do Not Press The Button (or You’ll Delete the Multiverse)』、つまり「ボタンを押すな(さもなくば多元宇宙を消すことになる)」なので、ボタンを押したらこの宇宙どころか他の宇宙まで消え去ってしまうようだ。
プレイヤーの行動に対してナレーションが入るゲームといえば『The Stanley Parable』を思い浮かべる方も多いだろう。あちらはプレイヤーの行動をナレーションが語り、ナレーションと違う行動をとるとツッコミを入れられたり呆れられたりする作品だった。そのままナレーションと違う行動を取り続けたときにどうなるかの詳細は伏せるが、『この赤いボタンを押さないで』もそうしたナレーションが入る過去の作品にインスパイアされたゲームとのことである。単に赤いボタンを押す・押さないだけでは済まない予想外の展開が待っているものと思われる。

ちなみに開発者によれば、赤いボタンを押さずとも楽しめる要素は大量に用意されており、想定プレイ時間は最大10億年(または人類の文明が続く限り)とされている。「みんながきみと遊びたがっている部屋」「内省的セラピールーム」「箱の楽園ボックストピア」「ブラックジョークの部屋」「人間が存在する理由の部屋」などの多種多様な部屋があり、しかも「施設内」のオブジェクトは自由に触ることができるとのこと。開発者が見つけてほしくない秘密のエリアまであるようだ。赤いボタンを押さずとも、探索して楽しむこともできるだろう。「秘密のエリアを探すな」とは言われていないためルールに抵触する心配もない。


本作はTheseus Gamesが手がける3つ目の作品だ。過去にリリースされたタイトルも、ピザの最後の一切れを手に入れるために宇宙でパルクールする『Pizza Synthwave』、岩となって世界を旅する『Be a Rock』と、一風変わったものとなっている。今回の『この赤いボタンを押さないで』にもどんな仕掛けが施されているか、注目したい。

『この赤いボタンを押さないで』はPC(Steam)向けに4月17日に配信予定。本稿執筆時点でゲーム内は日本語表示に対応していない。Steamのストアページではデモ版も配信されているため、気になった方は先にそちらを試すのも良いだろう。