サイコロデッキ構築ローグライト『Die in the Dungeon』ついに早期アクセス配信開始。カラフルサイコロ爽快コンボ
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パブリッシャーのHypeTrain Digitalは2月22日、ATICOが開発する『Die in the Dungeon』を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応。本作は体験版でも多くの評価を集めた注目の作品であり、正式リリース後も数時間で2000人近くのユーザーが遊ぶ盛況を博している。
本作は、デッキ構築ローグライクゲームだ。同ジャンルは『Slay the Spire』や『Balatro』などが代表作として存在している。本作では構築されるデッキがカードではなく、サイコロを用いるという点が特徴だ。プレイヤーはアクションをすべてサイコロで実行しつつ、ダンジョンの最奥を目指してモンスターなどと戦うこととなる。
本作ではゲーム開始後、まずはキャラクターを選ぶことになる。キャラクターによって、ボードの形や初期装備の遺物などが異なるようだ。遺物とは、特殊な効果をもったアイテムのこと。はじめは「CINDER」というカエルのキャラクターしか選ぶことができないが、ゲームの進行度に応じて新しいキャラクターが解放されていく。
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戦闘ではランダムに振られたサイコロを、コストが許す限りボードの上に並べていく。サイコロには、敵にダメージを与える「攻撃サイコロ」、敵の攻撃を防ぐ「ブロックサイコロ」などがある。またシナジーを発生させるための「ブーストサイコロ」なども用意されている。このブーストサイコロは、離れたスロットにあるサイコロの出目を上げることができるのだ。ほかにも、対象のスロットのサイコロをコピーするものなども多く登場。そのため、回復が足りないから回復サイコロをブーストしたり、敵の手痛い一撃に備え、ブロックサイコロをコピーしたりするといった、奥深い戦略立案が重要となるだろう。
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そして無事に敵を撃破できたら、最後にご褒美としてランダムなサイコロを獲得。デッキを自分好みにカスタマイズできる。なお、ゲームプレイ開始時は手に入らないサイコロや遺物があり、これらはゲームのアチーブメントを達成することでアンロックされる。メニューの「コーデックス」から確認できるため、これを目標にプレイしてみるのも面白いだろう。
戦闘が終わるとマップに移動し、プレイヤーは次に進むタイルを選ぶ。各タイルには発生するイベントが書かれており、先程のように敵との戦闘を行う「戦闘タイル」のほか、特殊な効果をもつ遺物を取得できたりする「イベントタイル」、サイコロの強化を行える「鍛冶タイル」などがある。現状の体力やデッキと相談しつつ、ルートを選択していく必要がある。
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本作は2021年、『Die in the Dungeon CLASSIC』としてitch.io向けに最初の公開が行われる。のちに『Die in the Dungeon PROLOGUE』に改名されつつ、PC(Steam)向けにリリースされた。2023年には『Die in the Dungeon: Origins』(以下、Origins)としてビジュアル面の強化などがおこなわれブラッシュアップが図られたバージョンが新たに配信されていた。『Origins』は高い評価を集め、ピーク時には1429人の同時接続プレイヤー数を達成。本稿執筆時点でも約3400件中96%の好評率で「圧倒的に好評」ステータスを獲得している(関連記事)。
今回はそんな本作が2月22日、早期アクセス配信タイトルとしてついに発売されたかたち。開発元であるATICOが積極的に開発状況を公開し、フィードバックを取り入れゲームを改善したこともあってか、すでに現時点で100件のレビューが寄せられている。レビューでは95%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。本作のグラフィックは繊細なドット絵で描かれており、マウスを動かすと背景が立体的に動くパララックス的な効果が美麗だ。また、サイコロを使った戦闘のアイデアもユニークで、サイコロの出目のランダム性や、並べたサイコロ同士のシナジーなどが魅力。レビューでもそうしたユニークなゲームプレイやゲームの雰囲気を高く評価する声が多くみられる。
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一方で、いくつか指摘が寄せられる点もある。たとえば、ボードに配置したサイコロは一度手札に戻さないと説明が表示されないため、効果の確認に少し手間がかかる。また筆者が経験した事象として、HPなどステータスの表示がコンパクトな表示であるため変化に気づきにくく、「いつの間にかゲームオーバーになっていた」という状況もあった。その他レビューとしては、ゲームのサイクルが少し遅く感じるという声も散見された。
ただ本作は現在早期アクセスということで、今後もフィードバックをもとに、より遊びやすく改善するとの方針が示されている。またロードマップも公開中で、約1年を予定している早期アクセス配信期間のなかでは、難易度レベルの追加やエンドレスモードの実装、新遺物や新サイコロの追加などが予定されている。そのほか「真エンディング」の追加も示唆されており、今後のアップデートには期待が寄せられる。
『Die in the Dungeon』は、PC(Steam)向けに好評配信中。またリリースを記念し、3月8日まで25%オフの税込1125円で購入できるセールを実施中だ。