ダンジョン脱出PvPvE『ダークアンドダーカーモバイル』、『アビス・オブ・ダンジョンズ』にタイトル変更へ。“本家『Dark and Darker』”の訴訟が続くなかで

KRAFTONは5月14日、海外にてソフトローンチ中の『ダークアンドダーカーモバイル』について6月11日より、『アビス・オブ・ダンジョンズ(Abyss Of Dungeons)』へとタイトル変更をおこなうと発表した。

KRAFTONは5月14日、海外にてソフトローンチ中の『ダークアンドダーカーモバイル』について6月11日より、『アビス・オブ・ダンジョンズ(Abyss Of Dungeons)』へとタイトル変更をおこなうと発表した。合わせて、グローバルリリースの日程についての延期も発表されている。

『ダークアンドダーカーモバイル』は、中世ファンタジーの世界観をもつPvPvE形式のマルチプレイダンジョン脱出アドベンチャーゲームだ。PC向けに早期アクセス配信されている『Dark and Darker』のiOS/Android版となっていた。プレイヤーは最大3人のパーティーを組んで、宝箱や罠のあるダンジョンを探索しつつ、ほかのプレイヤーやモンスターとの戦闘をおこなう。そして宝を奪い、脱出ポータルを探してダンジョンからの離脱を目指す。ただしダンジョン内で死ぬと、すべての保有アイテムを失ってしまう。

IRONMACEより配信中のPC版『Dark and Darker』は、公式サイトでの独占配信ののち、Steam/Epic Gamesストアでも配信開始。Steamでは直近でも、1万人前後の同時接続プレイヤー数を記録する人気作だ(SteamDB)。そして『ダークアンドダーカーモバイル』は、KRAFTONがIRONMACEとライセンス契約を締結し、子会社のBluehole Studioによりモバイル向けにすべてのアセットを独自に制作。原作の雰囲気を再現しつつ、三人称視点やUIの刷新などさまざまな追加機能によりモバイル向けに最適化されている(先行プレイ記事)。現在はアメリカおよびカナダ向けにソフトローンチ(限定公開)中であり、グローバルリリースを控えていた。

そんな『ダークアンドダーカーモバイル』について、6月11日より『アビス・オブ・ダンジョンズ(Abyss Of Dungeons)』へとタイトル変更することが発表された。公式Xの発表によれば、ゲームのアイデンティティと拡張の可能性を込めた新しいタイトルが必要と判断したという。新タイトルは「ダンジョンの深淵」を意味しており、ゲームプレイのコアとなる体験を象徴しているようだ。なお、公式Xおよび公式YouTubeはすでに新タイトルへと変更されている。

タイトル変更に合わせて、ソフトローンチ対象国の拡大およびグローバルリリース日程の延期についても発表されている。拡大予定のソフトローンチ対象国はインドネシア、ブラジル、タイ、メキシコとなっており、対象国は今後も段階的に拡大していくという。また、当初は2025年上半期が予定されていたグローバルリリースについても遅れる見込みとなっている。日本国内においては、ソフトローンチの拡大もしくはグローバルリリースを待つことになりそうだ。

なお、PC版『Dark and Darker』は、開発元のIRONMACEに対し、未発表プロジェクトのコードやアセットなどが不正に流用されている疑いがあるとしてネクソンが訴訟を提起。こうした騒動を受けて、Steam版が一時削除されていた。その後Steamでの配信再開とあわせてEpic Gamesストアでも配信が開始されたものの、Epic Gamesストアでは突如配信停止(関連記事1関連記事2)。本稿執筆時点においてはSteam版は利用可能であり、Epic Gamesストア版は削除されたままとなっている。先述した通り『ダークアンドダーカーモバイル』については、すべてのアセットが独自に制作されているものの、原作において裁判が続いていることもタイトル変更の一因となったのかもしれない。


ダークアンドダーカーモバイル』は6月11日より『アビス・オブ・ダンジョンズ』へとタイトル変更される見込み。iOS/Android向けに配信予定だ。

Haruki Maeda
Haruki Maeda

3DアクションRPGと犬をこよなく愛するPCゲーマー。『フォールガイズ』のようなわちゃわちゃ系も大好きです。

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