猫艦隊の輸送放置ゲーム『Crazy Shipping』Steamにて今なら無料。ストーリーモード実装のため有料化へ

インディーゲームスタジオのADB Gamesは、宇宙輸送管理ゲーム『Crazy Shipping』を有料化することを発表した。対応プラットフォームはPC（Steam）。本稿執筆時点では基本プレイ無料ながら、7月5日に4.99ドル（約720円）へと価格改定される。ライブラリに追加しておけば、有料化後も無料でプレイすることが可能だ。

『Crazy Shipping』は、放置ゲームの要素をもつ輸送管理ゲームだ。太陽系のすべての惑星を舞台に、プレイヤーは猫の宇宙艦隊を率いて、どんな荷物でも、何の質問もせずに、どこにでも届ける運び屋を営むこととなる。危険な荷物を輸送して大きな利益を上げ、太陽系最大の輸送艦隊を作り上げるのだ。

本作のチュートリアルは、地球のネオンヘブンに停泊した一隻の宇宙船と一匹の猫から始まる。この船は乗客1名と1つの貨物を運べるので、依頼ボードから乗客の猫1匹と核パスタをピックアップしよう。乗客猫はニューパリに、核パスタはオービスステーションが目的地となっており、それぞれに報酬や移動時間も記載されている。次に、ニューパリ経由オービスステーション行きのルートを指定すると輸送コストが表示される。報酬とコストを比較して納得できれば出航だ。輸送中は実際に待つ必要があり、無事輸送できれば報酬を入手できる。ちなみに、輸送中の猫をクリックするとにゃーにゃーと鳴き声が聴けるので待ち時間も寂しくはない。

チュートリアル後は、プレイヤーは最初から4隻の宇宙船艦隊を所有しているので、同じ要領で乗客や貨物を輸送していく。それぞれの船には積載量、速度、航続距離といったステータスがあり、航続距離によっては直接目的地に届かないため、経由ルートが必須となる場合もある。また、輸送対象には「HOT」と表示される危険なものが存在。危険なものを輸送してステーションに入港するたびに、各ステーションの警戒度が上がっていく。警戒度が上がればHOTな輸送対象の報酬も上がっていくものの、警戒度が上がりすぎるとステーションが一定時間ロックダウンされてしまうため、賄賂を支払って警戒度を下げるといった駆け引きも重要となる。さらに、ランダムでさまざまなイベントも発生する。

そうして輸送を繰り返して得た報酬で新たな宇宙船を購入したり、宇宙船のアップグレードをおこなっていく。ステーションごとの依頼数や警戒度に関するアップグレードも可能だ。また、新たな輸送先となるステーションも報酬を消費して開拓していく。遠く危険なほど報酬も多くなり、アップグレードにより太陽系を股にかける大艦隊を築き上げるのだ。なお、報酬には通常のゲーム内通貨と、稀に入手できるVOIDIUM通貨が存在。基本的にアップグレードにはVOIDIUM通貨が必要となり、課金でも入手できるようになっている。VOIDIUM通貨は待ち時間のスキップにも利用することも可能だ。ちなみに、船の名前や外観はノーコストで無制限に変更できる。

そんな本作が7月5日に4.99ドル（約720円）へと有料化されることが発表された。発表によると現在の基本無料モデルでは、アップデートに必要な収益が得られなかったという。有料化により、新たな宇宙船やステーション、ストーリーモードなどのアップデートが可能になるとのことだ。なお、有料化後はVOIDIUM通貨の出現率は3倍に引き上げられ、これまでよりもアップグレードしやすくなり、ゲーム進行も早くなる予定だ。課金オプションは引き続き提供される。

本作は2024年12月にSteamにて無料公開され、Steamユーザーレビューは30件と少ないながら、66％が好評とする「賛否両論」ステータスを獲得。レビューでは、ゲーム進行が遅くアップグレードに有償通貨が必要なシステムについての批判的な意見が見られる。しかしながら、数十時間プレイしたレビューも散見され、猫の可愛さのほか、多少の忍耐力は必要なものの課金せずとも遊べるゲームバランスが評価されている。実際にプレイした筆者としても、待ち時間についてはゲーム終了後もカウントされていることから、課金の必要性は薄い印象を抱いた。有料化によりVOIDIUM通貨の出現率も3倍となるため、興味のある方は無料のうちにライブラリに追加しておくといいだろう。

『Crazy Shipping』はPC（Steam）にて無料配信中。7月5日に4.99ドル（約720円）へと有料化予定。ライブラリに追加しておけば、有料化後も無料でプレイすることが可能だ。