『Counter-Strike 2』アプデで人気マップ「Dust 2」の木箱がちょっと増える。“この世の終わり”のような大騒ぎに


Valveが提供する基本プレイ無料のタクティカルFPS『Counter-Strike 2』にて、7月23日にパッチが配布された。その中で、人気マップであるDust 2に積み上げられた木箱が少し増えた。この軽微な変更を受けて、一部ユーザーからは悲喜こもごものさまざまな反応が寄せられているようだ。

『Counter-Strike 2』(以下、CS2)は、対戦FPS『Counter-Strike』シリーズの最新作だ。同シリーズは、対テロ特殊部隊とテロリストに分かれて戦う、オンライン対戦がメインコンテンツとなっている。前作となる『Counter-Strike: Global Offensive』(以下、CS:GO)の時代から長らく人気を集めてきたシリーズであり、2023年の配信以降もユーザーを集め続け、本稿執筆時点で同時接続者数はピーク時100万人以上をコンスタントに記録しつづけている(SteamDB)。多くのプレイヤーに長きにわたり愛されているタイトルのひとつだ。

そんな本作において、7月23日に配信されたパッチにて人気マップであるDust 2にある変更が加えられた。パッチノートにおいての変更内容の記載は、Dust 2のCT(防衛側)スポーン地点からサイトAに向かうまでの木箱の積み重ねが変更された(Modified crate stack)という短い一文となっている。

この変更の具体的な内容は、『CS2』公式Xアカウントの投稿で確認できる。動画内で積み重ねられている木箱の一番上の部分が、今回のパッチで追加されたものとなる。以前まではこの上に登る為にはチームメイトと連携し、しゃがんだチームメイトの肩の上に乗ることで高度を稼ぐテクニックが必要だった。それが今回のアップデートで木箱が追加されたことで、上のキャットウォークと呼ばれる場所に一人でも登れるようになったかたちとなる。

この変更を受けての『CS2』ユーザーの反応はさまざま。なかでも一部ユーザーはこの変更に対して強い拒否反応を示しているようだ。ユーザーがアップデート内容を紹介する上述のRedditスレッドによせられた反応では、この変更内容について「正気の沙汰じゃない(This is actually kind of insane)」と難色を示すユーザーも見られる。また変更内容について考察していく中で「考えれば考えるほど腹が立ってくる(The more i think of this, the more upset I am)」とまで伝えるユーザーや「Dust 2が壊れちゃった(They just broke dust 2)」との声まで見られる。マップに木箱が追加されただけにしては、まるでこの世の終わりのような嘆きぶりを見せている。

ここまで一部ユーザーの反応が大きいのは、本作のマップDust 2が辿ってきた背景も関係しているだろう。Dust 2の原型はオリジナル版『Counter-Strike』にて2001年に登場。前作となる『CS:GO』でも引き続き登場し、プロシーンでも採用されるなど長きにわたってプレイされつづけてきたマップだ。そういった経緯を経て本作にも登場しており、Dust 2はシリーズのプレイヤーから親しまれ続けている、『Counter-Strike』を象徴するマップのひとつとなっている。

それほどに長い歴史をもつマップのため、Dust 2における定石や戦略も複雑に熟成されている。今回追加されたのは木箱が少々ではあるものの、長年培ってきた戦術やマップバランスが大幅に変わる可能性もあるだろう。プレイヤーからは重大に受け止められ、懸念も寄せられているかたちだ。今回の変更が、実際にマップのバランスにどのような影響をもたらすかについては注目されるところだろう。

なお今回の木箱の追加について、その変更意図は本稿執筆時点でValveからは発表されていない。今後の動向次第で調整が加わる可能性もありそうだ。いずれにせよDust 2の変更には“この世の終わり”といった反応も寄せられており、同マップの根強い人気がうかがえる事例かもしれない。