即販売停止となった『コンコード』の「開発者向け記念盾」が、何故か慈善オークションに出品される。入札相次ぎ40万円超

『CONCORD(コンコード)』の発売を記念した記念盾と見られる物品が、非営利団体の運営するオークションサイトにて競売にかけられているようだ。

Firewalk Studiosが手がけていた『CONCORD(コンコード)』について、発売記念として開発者に贈られたとみられる記念盾が、非営利団体Goodwillが運営するオークションサイトShopGoodwillに出品されている。海外メディアVGCなどが報じている。

『コンコード』は、SIE傘下のFirewalk Studiosが手がけたオンライン専用ヒーローシューターだ。独自のアビリティやロールをもつ個性的なキャラクターたちが登場し、プレイヤーはそれらから選択して5対5のPvPバトルを楽しめるものとなっていた。

そんな『コンコード』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5向けに2024年8月24日に発売されたものの、発売直後からプレイヤー数が振るわないなどの苦戦を見せていた。その後SIE/Firewalk Studiosは発売後わずか10日となる9月4日に本作の販売を即時停止し、返金対応をおこなうと発表。また9月6日にゲームはオフラインになり、サービスは停止。開発元のFirewalk Studiosも、2024年10月30日に閉鎖したことが伝えられていた(関連記事)。

この『コンコード』について、オンラインオークションサイトShopGoodwillにて、現在記念盾が出品されているという。当該ページから確認してみると、『コンコード』のメインビジュアルに加え、PS5版のゲームディスク、および本来の所有者と思しき「Chelsea Grace」という名前などが書かれたプレートが収められている。

Chelsea Grace氏は、『コンコード』のクレジットによれば、Firewalk Studiosのアート部門に所属していたとみられる人物。「Outsourcing & Co-Dev – Oursourcing & Co-dev Lead」として記載があり、アート部門のアウトソーシングおよび共同開発分野にてリーダーを務めていたようだ。記念盾は開発に携わった同氏に贈られた、あるいは贈られる予定だったのだろう。

なお今回Chelsea Grace氏の記念盾をShopGoodwillで競売にかけたのは「Goodwill of the Olympics and Rainier Region」。同団体は非営利団体Goodwillの支部で、アメリカ・ワシントン州に拠点を置いている。Goodwillは就労に困難を抱える人々に向け、職業訓練や雇用サービスなどをおこなっている非営利団体だ。今回の『コンコード』記念盾に支払われる落札額も、そうした活動に向けて費やされるものと思われる。

なおどのような経緯で同団体からGrace氏の記念盾が出品されることになったのかは現時点では不明。同氏が自ら寄付したのか、あるいは同氏の手に渡ることなくスタジオが閉鎖され、Goodwill of the Olympics and Rainier Regionに寄付されたという可能性も考えられる。

Image Credit: ShopGoodwill on Web

いずれにせよ出品された記念盾には大きく注目が集まっているようであり、本稿執筆時点では41の入札がおこなわれ、3001ドル(約43万円)の値が付いている。競売の終了日は現地時間の6月3日となっており、今後より落札額が上昇していくことも考えられるだろう。動向が注目される。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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