ゲームしつつPythonが学べる『CodeStrike』期間限定無料で配信開始。プログラム初心者から上級者まで、TPS・レースなどを楽しみながらコーディング

EdTech（Education＋Technology）分野の スタートアップ企業であるCodingKraftは5月28日、コーディング学習ゲーム『CodeStrike – Python Practice Adventure Game』（以下、CodeStrike）の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC（Steam）。最初の1か月間は無料で提供され、正式リリース後はサブスクリプションモデルへの移行が予定されている。

『CodeStrike』は、プログラミング言語Pythonの学習や練習ができるコーディングアクションゲームだ。舞台となるのは、銀河間航行すら可能となるほど技術が進歩した2355年の未来。政府・企業・軍閥が支配権を巡って争い、人々は苦しんでいた。プレイヤーはエリートエージェントのノヴァとなり、支配層との戦いに身を投じることとなる。

本作は、メインストーリーやミッションを通してPythonの学習ができることが特徴。メインストーリーではプレイヤーがキャラクターを操作するジャンプアクションや3人称シューター、レース、サバイバルなどが繰り広げられていく。その過程で監視カメラやセキュリティシステムをハッキング。ハッキングシーンでは実際にコーディングをおこない、コーディング内容に誤りがなければパズルが解けて先へと進めるようになるかたちだ。コーディングゲームでありながら、ゲーム内では銃器や近接武器などのアイテム、連射速度やリロード速度アップなどのスキルも用意されている。

プレイ開始時にはプレイヤーのコーディングスキルに合わせて、3段階の難易度から選択できる。難易度に応じてミッション内容が調整され、初心者から熟練のプロまで挑戦的なコーディングを楽しめるという。コーディング画面においては右側に課題が示され、左側にコードを入力していく。課題に応じて入力できる箇所は決まっており、文字入力により変数の予測呼び出しにも対応。たとえば、難易度EASYの最初の課題では、左のパネルと右のパネルの数字の合計値を2倍するというコードを入力。RUNすることで誤りがなければパズルが解け、誤りがあればエラー箇所が表示される。STEPにより一文ずつ実行することも可能だ。そうしてストーリーのあるアクションゲームを楽しみながらPythonのコーディングを学んでいくのだ。

そんな本作が5月28日より早期アクセスが配信開始された。最初の1か月間は無料でダウンロード可能。その後、早期アクセス配信中にダウンロードしたユーザーは割引価格で生涯アクセス権を購入可能となるという。本作は6か月間の早期アクセス期間を設けるとの予定で、正式リリースの際には新規ユーザー向けのサブスクリプションモデルへの移行が予定されている。

サブスクリプションプランでは、カスタマイズツールやトラッキングツールに加えメールサポートやコミュニティアクセスなども利用可能になる。しかし早期アクセス中に無料で登録していた場合、正式リリース後もカスタマイズツールやトラッキングツールに限っては引き続き利用できるようだ。ちなみに早期アクセス時点でゲーム部分のメインストーリーはすべてプレイ可能とされており、Python以外のプログラミング言語や英語以外の言語へのローカライズも予定されている。

本作を手がけるのはインド・プネーを拠点とする11人のEdTechスタートアップ企業CodingKraftだ。EdTechとは、Education（教育）とTechnology（テクノロジー）を組み合わせた造語であり、コーディングが単なる学習ではなく、冒険のように感じられるよう本作を開発したという。本作はそのままゲームとして楽しめるほか、教育者向けにコーディングミッションのカスタマイズ機能や、生徒たちの進捗を管理する機能も実装予定。ローエンドな環境でも学習できるよう、あえて簡素なグラフィックとして設計したそうだ。さらにiOS/Android向けの展開も予定されている。

ちなみに本作をプレイするには、CodingKraftへのユーザー登録が必要となる。Steam経由でアクセスし、認証メールを登録すれば、以降はログイン作業不要でプレイ可能だ。プレイする場合に覚えておくといいだろう。

『CodeStrike』はPC（Steam）にて早期アクセス配信中。最初の1か月間は無料で提供され、正式リリース後はサブスクリプションモデルへの移行が予定されている。iOS/Android向けにも配信予定だ。