水没世界の都市運営シム『Drownlight』発表。限られた資源で人類最後の集落を築く、“水上の『フロストパンク』”

Crytivoは11月5日、水上都市建設ゲーム『Drownlight』を発表した。

パブリッシャーのCrytivoは11月5日、Fathomlightが手がける都市建設ゲームDrownlightを発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。ゲーム内は日本語表示に対応する見込み。リリースは2026年の予定となっている。

『Drownlight』は海に沈んだ世界で最後の都市を築くシミュレーションゲームである。本作の舞台となる世界は大洪水に見舞われ、人類文明のほとんどは海に沈んでしまった。プレイヤーはそんな世界に残された浮遊都市のリーダーとして、都市を運営することになる。浮遊都市の中心には巨大な灯台がそびえ立っている。荒れ狂う海、嵐、食料や資源の枯渇といった厳しい条件下で都市を運営しつつも、プレイヤーは灯台の光を維持しなければならない。光が消えると、人々が謎の失踪を遂げるというのだ。真っ暗闇の海で、最後の希望の光を守るギリギリの都市運営を味わえるだろう。

都市は灯台を中心として、同心円状に建設されていく。地面らしい地面に建っているのは中央の灯台だけで、基本的にどの施設も海に浮かんだ状態になるようだ。そのため、嵐や雷といったトラブルに遭うと、施設は簡単に崩れ落ちてしまう。施設にはハートマークとパーセンテージの表記が見られ、おそらく耐久度の概念が存在している。補強する、作り直す、あらかじめ住民を避難させるなど、対策を取らなければならないと思われる。

トレイラーの映像から確認できる施設としては、発電用風車や住居のほかに、釣り場、製材所、倉庫、小型ボートを発着させるデッキといったものが確認できる。小型ボートのデッキは海に出て、浮かんでいる木材を入手するための施設のようだ。また、施設のカテゴリーとしては「People(人々)」「Resources(資源)」「Technologies(技術)」といった文字も確認できる。おそらく、それぞれ住居に関するもの、資源獲得に関わるもの、新たな技術開発に関係するものであろう。人を集め、海から少しずつ資源を獲得し、技術を再開発して都市を発展させていくわけだ。

しかしながら入手できる資源は決して多くはなさそうだ。そのため、都市にたどり着いた漂流者をすべて受け入れられるとは限らず、受け入れたとしても住居や食料を十分に供給できないこともあるだろう。場合によっては見捨てる決断をしなければならないこともあるようだ。あまりにも多くの漂流者を見捨てると反乱が起きるとも紹介されているため、住民たちの支持率のような概念もあると思われる。住民たちが一致団結できるかどうかはプレイヤーの手腕次第だろう。

ちなみに本作はテストプレイの参加者から、水上の『フロストパンク』とも称されているようで、公式トレイラーのタイトルなどでもそうしたキャッチコピーが使用されている。極寒世界で都市を運営する同作を知っている人には、いかに厳しい条件の都市運営となるか想像しやすいかもしれない。

本作を手がけるFathomlightは、個人で本作の開発をおこなっていたAleksey Aleksandrov氏が設立したゲームスタジオである。本作の開発が始まった当初は、本業が終わった後にAleksey氏1人で開発を進めていたようだ。現在は数名のスタッフが協力しているとのこと。本作がSteamで発表する初の作品だが、別作品として『I.O. Setter』というSFホラーアドベンチャーゲームも手がけていることが確認できる。闇に何者かが潜むような雰囲気や、厳しい条件化のサバイバルといった作風がFathomlightの持ち味と言えそうだ。

『Drownlight』はPC(Steam)向けに開発中。リリースは2026年の予定となっている。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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