『Cities: Skylines II』次回アプデで「ホームレス大量発生問題」についに対処へ。ホームレス全員に“常に家を探そうとする意識”が芽生えるように
『Cities: Skylines II』において、ホームレスが大量発生する不具合が生じたという報告がユーザーより上がっていた(関連記事)。これについて、開発元のColossal Orderは配信予定のパッチ1.1.8にて、ホームレス問題に新たに対処することを発表した。
本作は、高い評価を得た都市開発シミュレーションゲーム『Cities: Skylines(シティーズ:スカイライン)』の続編だ。プレイヤーは居住区やインフラなどを整備し、さらに産業を活性化させながら街を一から建設。市民の生活や経済などが複雑にシミュレーションされ、それらのニーズや状況変化に対応しながら街を発展させていく。
『Cities: Skylines II』に向けては6月24日、「Economy 2.0」とする大規模パッチ1.1.5f1が配信開始。“仮想家主”の排除や政府補助金の撤廃など、経済に関連する要素に多岐にわたる調整・変更が加えられた(関連記事1、関連記事2)。またその後新たな建設物のバリエーションなどを含むパッチ1.1.6f1、および同パッチで生じた不具合へのHotfixとなるパッチ1.1.7f1が配信されている。
そして開発元のColossal Orderは現地時間9月3日、次のアップデートで実装予定のパッチ1.1.8「Decorations Patch」の内容を公開した。新たな機能として、これまで開発者モードからしか設置できなかった、街の景観を彩る公園のベンチや噴水などといった小道具を、景観オプションの一部として設置可能になる。これらは都市に影響を与えない装飾用アイテムとなるようで、街の中に自由に設置することが可能であるという。
そして同パッチでは、本作におけるホームレス問題にも対処がなされる。パッチ1.1.7f1以降、複数のユーザーから、街の路上にホームレスが増え続ける不具合が報告されていた。本作では家を失った市民は、別の家を探すか、公園などで一時的にホームレスとして暮らし始める仕様となっている。本来は失業率を下げたり、新たに家を建てたりしてホームレスを減らすことが可能だ。
しかしながらプレイヤーがホームレス対策を実施し新たな住居を建てても移住せず、ホームレスが異常に増え続ける状況となり、やがて公園では収容しきれずに道端に大量のホームレスがたむろする事態となる、といった報告がユーザーより上がっていた。ホームレスは街からも退去せず犯罪率の上昇を招くため、非公式Modにてホームレスたちの強制排除を試みるユーザーもあらわれていた(関連記事)。
開発元のColossal Orderによれば、現在の仕様ではホームレスの世帯は住むにあたり適切な家を探すかどうかのチェックをランダムに行っているのだという。家探しをするかがランダムなため、適切な住居がありつつも“ホームレスでいつづける”世帯が多く、ホームレスが溢れかえる状況になっていたのだろう。この対処のため、パッチ1.1.8ではホームレスは常に適切な家を探そうとするようになるという。ホームレス全員が、常に現状を変えようと行動するようになるのだろう。
また、ホームレスの対処のために住宅を増やしても、ほかの都市から新たな住民がやってくるのみとなっていた問題についても対処。ホームレス世帯は比較的安価である高密度住宅への需要を増加させ、新たにやってくる世帯の数を減少させることになるという。これにより、街にあふれかえったホームレスたちの住宅への移住がスムーズとなるようだ。
そして居場所のないホームレスたちが街の公園や廃墟に滞留しつづける問題にも対処。バスや電車などの公共交通機関などで市街への移動手段を提供することで、ホームレスが街から適切に移動するようになるという。非公式Modのような強制排除という手段をとることなく、穏便にホームレスたちが自主的に退去してくれるようになるのだろう。
パッチ1.1.8は新機能の追加だけでなく、本作におけるホームレス問題への対処も盛り込まれるようだ。また「Decorations Patch」パッチは1.1.5f1「Economy 2.0」のような大型のアップデートには該当しない小規模なアップデートであるとのことだ。さまざまな課題を抱える本作ながらColossal Orderは引き続き本作の改善にアップデートを通して取り組んでいく姿勢を見せており、今後の続報にも期待したい。
『Cities: Skylines II』は、PC(Steam/Microsoft Store)向けに発売中。PC Game Pass向けにも提供されている。またPS5/Xbox Series X|S向けにも開発が進められている。