『Cities: Skylines II』にて“ホームレス大量発生バグ”発生報告、どうしようもないのでユーザーたちがModで「街から強制排除」試みる。諸行無常世界

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Cities: Skylines II』において、ホームレスが大量発生する不具合が生じたという報告が寄せられている。この問題を受けて、街に収容しきれないホームレスに“強制排除”といった手段で対処する非公式Modが登場している。

本作は、高い評価を得た都市開発シミュレーションゲーム『Cities: Skylines(シティーズ:スカイライン)』の続編だ。プレイヤーは居住区やインフラなどを整備し、さらに産業を活性化させながら街を一から建設。市民の生活や経済などが複雑にシミュレーションされ、それらのニーズや状況変化に対応しながら街を発展させていく。


『Cities: Skylines II』に向けては6月24日、「Economy 2.0」とする大規模パッチ1.1.5f1が配信開始。“仮想家主”の排除や政府補助金の撤廃など、経済に関連する要素に多岐にわたる調整・変更が加えられた(関連記事1関連記事2)。またその後新たな建設物のバリエーションなどを含むパッチ1.1.6f1、および同パッチで生じた不具合へのHotfixとなるパッチ1.1.7f1が配信されている。なおパッチ1.1.7f1は開発元の夏期休暇直前に用意されたパッチとのことで、スタッフがオフィスに戻るのは現地時間8月5日以降になるそうだ。

一連のアップデートに際して本作では複数のユーザーから、街の路上にホームレスが増え続ける不具合が報告されている。本作では家を失った市民は、別の家を探すか、公園などで一時的にホームレスとして暮らし始める仕様となっている。本来は失業率を下げたり、新たに家を建てたりしてホームレスを減らすことが可能だ。

しかし不具合報告を見るに、ホームレスとなった人々の中には職があり裕福な市民もいるといい、たとえ街の住宅に余裕があっても家をもたずにホームレス生活を続けているという。また住宅を増やしてもほかの都市から新たな住民がやってくるのみで、やはりホームレス対策にはならないそうだ。

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そればかりか、ホームレスが異常に増え続ける状況となり、やがて公園では収容しきれずに道端に大量のホームレスがたむろする事態となる模様。さらにはそうした市民が犯罪に手を染めるといった事態に繋がっていることも報告されている。プレイヤーが市民のために手を尽くしても、なぜか意固地に家をもたず悪行をはたらく無法者たちが増え続ける不具合が発生しているようだ。

本作のユーザーコミュニティでは、そんなホームレス増加不具合の解決策が模索されている。たとえばユーザーのwxdao氏は、不具合に対処する非公式Mod「Bye Bye Homeless」を公開。同氏の検証によると、同氏の街では7万世帯中5万世帯が新たな家探しに行き詰まり、完了にならない移住状態(invalid MovingAway state)に陥っていたとのこと。上述したような不具合も同様の原因によるのだろう。そのため本Modでは住むべき家や公園などを見つけられなかった市民は強制的に街から移住するか、街から“排除”されるように処理されるという。また異常な世帯さえいなくなれば、新たに生じたホームレス世帯はおおむね正常な動作を見せるとのことだ。

なお開発元Colossal Orderのコミュニティ担当者も、ホームレス増加不具合についてはチームが認識しており、対応を進めていることを伝えている。ただ先述したパッチ1.1.7f1では修正が間に合わなかったそうで、公式による対応は夏期休暇が終了する現地時間8月5日以降になるとみられる。


パッチ1.1.5f1にてさまざまな部分が調整され、課題の解消もおこなわれた本作ながら、新たに大きな不具合も発生している。そうした状況に対してユーザーコミュニティは、今年3月に実装された公式Modエディターも活用しつつ、非公式Modで応急処置をおこなっているようだ。とはいえMod適用後も、「家探し・引っ越しを完了できない異常な市民」が発生する根本的な不具合は残るとみられ、公式による対応が待たれるところだろう。

『Cities: Skylines II』は、PC(Steam/Microsoft Store)向けに発売中。PC Game Pass向けにも提供されている。またPS5/Xbox Series X|S向けにも開発が進められている。