目的秘匿型2人プレイ専用ゲーム『違う星のぼくら』特別体験版、無期限で公開延長。“遊ばれるほど赤字”になるが、すべての人が本編を買ってくれれば問題ない
ところにょり氏は4月24日、『違う星のぼくら』特別体験版の配信期間について、無期限の延長を告知。同体験版は遊ばれるほど赤字になるものの、全員が本編を購入すれば問題ないそうだ。

国内のインディーゲーム開発者のところにょり氏は4月24日、『違う星のぼくら』特別体験版の配信期間を、無期限で延長すると告知した。同体験版はプレイされるほどサーバー費用で赤字になっていくため期間限定とされていたが、全員が本編を購入してくれれば問題ないとして、延長となったそうだ。
『違う星のぼくら』は、宇宙探査船のクルー2人が互いに目的を隠しながら未知の惑星を探索する、2人プレイ専用の目的秘匿型パズルアドベンチャーゲームである。本作のメインキャラクターである2人のクルーは、ある惑星へと向かう途中で探査船が故障し、見知らぬ赤い惑星へと不時着してしまう。しかし彼らには、何としてでも地球に戻らなければならない理由があった。対立や緊張感もまじえながら、2人で協力して進むパズルアドベンチャーが繰り広げられる。
ゲームプレイとしては、本作では2人のプレイヤーが異なる端末を使って遊んでいく。それぞれのプレイヤーには、場面によっては異なる情報が提示される。会話によって画面上の状況や情報を共有し、協力してステージの上の謎やギミックを解いて、惑星の探索を進めるのだ。ただし本作では、各キャラクターにそれぞれ目的があり、相手に内容を知られてはいけない。新アクション「押す」では相手を突き飛ばして落とすなど、妨害も可能。協力するだけではない、新たな可能性の協力ゲームが展開される。
なお本作は、国内のインディーゲーム開発者ところにょり氏が制作している。講談社ゲームクリエイターズラボよりリリースされた前作『違う冬のぼくら』では、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー8025件中91%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。弊誌インタビュー記事によると、売上85万本を突破しているという。本作『違う星のぼくら』は、そんな世界中のプレイヤーから遊ばれた前作とは異なる可能性を追求した、同氏の新作となっている。


『違う星のぼくら』特別体験版は、2025年3月3日までの期間限定配信として、1月に公開された。1月のポストによると、ところにょり氏は普通の体験版はまったく遊ばないのだという。そんな同氏が遊びたくなる体験版とはなにかを考えた結果、本編とは無関係のストーリーをいちから作り、違うゲームにすればいいと発想。体験版限定のストーリーが収録された、特別体験版が生まれることになったそうだ。また同体験版は、3月3日に配信期限の延長が発表。独自の物語をせっかく作ったので引っ込めるのが耐え難く、ユーザー反応も好評だったとして、製品版発売まで配信期間が延長となっていた。なお特別体験版は、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー96件中97%の好評となっている。
今回の告知では、そんな特別体験版の配信期間が無期限に延長となった。同氏のポストによると、同体験版はプレイされるほどサーバー費用がかかって赤字になる。そのため、これまで配信期間が限定されていたそうだ。
今回同氏は、すべての人が本編を購入してくれれば、サーバー費用は問題ないという結論を信仰することにしたという。同氏がパワフルな結論に至ったために、好評かつ独立して遊べる体験版が、いつでもプレイ可能になったわけだ。
『違う星のぼくら』は、PC(Steam)向けに4月25日発売予定。また特別体験版は、PC(Steam)向けに無料配信中だ。