「余命わずかだけど『ボーダーランズ4』を遊んでみたい」と願ったファンが、開発元に“特別試遊プレイ”へ招待される。「ただただ最高だった」と満喫ぶりを報告

とある末期がんの診断を受けた『ボーダーランズ』シリーズのファンが、開発元のGearbox Softwareに招かれ、『ボーダーランズ4』を特別にプレイできたと報告している。

2K Gamesは『ボーダーランズ4(Borderlands 4』をPC(Steam/Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S向けに2025年に発売予定。そんな本作について、とある末期がんの診断を受けた『ボーダーランズ』シリーズのファンが、開発元のGearbox Softwareに招かれ、本作を特別にプレイできたと報告。ファンコミュニティからは祝福の声が上がり、多くの人の話題を集めている。

本作は、Gearbox Softwareが手がけるFPS『ボーダーランズ』シリーズの最新作だ。宇宙の荒野を舞台に、殺伐としつつも癖の強い世界観が展開されてきた。ゲームプレイでは性能の異なるプレイヤーキャラを選べる点や、多種多様な性能をもつ武器がドロップするハクスラ要素などが特徴となっていた。人気を博すシリーズであり、海外では実写映画も公開されている。

本作は8月にトレイラーを公開。トレイラーの説明文によると、本作にてプレイヤーは伝説のヴォルト・ハンターとなり、まったく新たな惑星で財宝を求めて敵の大群を吹き飛ばすゲームプレイが展開されるという。新たな悪役の登場などがほのめかされているものの、その詳細については現在も多くは明かされておらず、全貌は不明となっている。

そんな開発中のタイトルである『ボーダーランズ4』を、とあるユーザーが特別にプレイしたと報告した。そのユーザーとは、reddit上にて上記の投稿をした、Caleb McAlpine氏である。この投稿は10月24日に行われたもの。投稿によると同氏は37歳であり、8月にステージ4の末期がんと診断されたという。そして化学療法で進行を遅らせた上でも、余命は残り2年と宣告されている状態とのこと。

同氏は『ボーダーランズ』の熱狂的なファンであるが、自身に残された時間から、『ボーダーランズ 4』 をプレイできるかどうかわかわからないと投稿のなかで語っている。そうして可能性は低いと思いつつも“ダメ元”で、Gearbox Softwareと連絡を取り、本作を早めにプレイする方法を知っている人はいないか聞いてみたい、とreddit上で『ボーダーランズ』ファンへ呼び掛けていた。

この投稿は大きな反響を呼び、多くのユーザーが積極的に拡散に協力。開発元のGearbox SoftwareへCaleb氏の声を届けようと動いたようだ。そして同日にはさっそくGearbox SoftwareのCEOを務めるRandy Pitchford氏にこの声は届いたようで、同氏はXアカウントで反応。Caleb氏にすでにメールでコンタクトを取り、実現に取り組んでいることが明かされていた。

そうしたやりとりがあったのち、Caleb氏は11月26日、Gearbox Softwareに招かれ、『ボーダーランズ 4』をプレイできたとコミュニティに報告した。実際にプレイしたCaleb氏いわく、『ボーダーランズ 4』は最高のゲームであったという。投稿の中ではコミュニティやGearbox Software、Pitchford氏による実現に向けてのサポートに感謝を述べるとともに、この経験を「本当に素晴らしく、ただただ最高」であったと振り返っている。

開発元とPitchford氏の粋な対応で、Caleb氏の希望が叶った心温まるエピソードといえる。シリーズ最新作をいち早くプレイできるのは、シリーズファンにとってはこの上ない喜びであることは間違いないだろう。『ボーダーランズ4』の発売時期は現在も未定であるものの、今度はCaleb氏がファンと共に『ボーダーランズ4』をプレイできるよう、今後の恢復を心より祈りたい。

ボーダーランズ4』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S向けに2025年に発売予定だ。

Jun Namba
Jun Namba

埼玉生まれBioWare育ちです。悪そうなやつはだいたいおま国でした。RPG全般が好きですが、下手の横好きでいろいろなジャンルに手を出しています。

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