
『ブルーアーカイブ』グローバル版公式、“キャラ異常増殖”を受けて「外部からの不正アクセスがあった」と報告。アカウント情報などには影響なし
NEXONは9月2日、『ブルーアーカイブ』の海外グローバル版にて一時発生していた大規模な不具合について調査結果を発表。ゲームサーバーに外部からの不正アクセスがあったと明らかにした。

NEXONは9月2日、『ブルーアーカイブ(Blue Archive)』の海外グローバル版にて一時発生していた大規模な不具合について調査結果を発表。外部からの不正アクセスがあったと明らかにした。現在はアクセス経路を遮断済みであることや、不具合は表示のみの問題で、ゲームデータや支払い情報に影響はなかったこともあわせて伝えている。
『ブルーアーカイブ』は基本プレイ無料のシミュレーションRPGだ。韓国のNexon Gamesが開発し、日本国内向けにはYostarが運営をおこなっている。プレイヤーは学園都市キヴォトスの「先生」となり、生徒たちと交流しながらさまざまな問題を解決していく。

本作は日本と中国向けにはYostarが運営をおこなっているが、その他の地域向けのグローバル版はNEXONが直接運営している。そんなグローバル版にて8月31日、すべてのユーザーのもとに起きたとみられる大規模な不具合が一時発生。内容としてはカフェに特定のキャラクターが大量に出現し、イベントバナーとして不正な画像や音声、リンクなどが表示されるといったものだった。その後臨時メンテナンスが実施され、まもなく不具合は解消。原因は調査中と伝えられていた(関連記事)。
そうしてグローバル版『ブルーアーカイブ』の運営元は9月2日、不具合の原因について調査結果を発表。外部からの不正アクセスが原因だったと明らかにした。CDNに外部からのアクセス記録が確認され、発信元がオランダのIPにリダイレクトされていたという。一部の設定が不正に変更された結果、クライアント側のコンテンツ表示に異常が発生したそうだ。
なおゲームデータやプレイヤーのアカウント、支払い情報などは別のデータべースで運用されており、ゲームサーバーによって常に再検証されているという。そのため今回の不正アクセスによる影響はなかったことが確認されているとのこと。
現在はCDNの設定を復元するとともに、接続経路を緊急遮断。社外からのアクセスを制限し、環境設定の権限を承認制にするといった対策を実施したとのこと。そのほかの既存の脆弱性の再評価もおこない、再発防止に努めているそうだ。また運営元はこの事件を韓国インターネット振興院(KISA)に報告しており、協力してさらなる調査やセキュリティ対策をおこなっているという。

今回発生した不具合の内容は特定のコンテクストに根ざしており、偶発的なバグとは考えにくいとする見方がユーザーのあいだでは存在。SNSでは「『ブルーアーカイブ』に詳しい何者かにより、サーバーがハッキングされたのでは」といった憶測も広がっていた。公式の発表により、実際に不正アクセスがあったことが明らかにされたかたちとなる。
なお不正アクセスをおこなった人物など、詳細についてはいまだ不明である。運営は韓国の政府系機関と協力しているとのことで、今後の調査の進展も注目される。また今回事件が報告されたのはグローバル版であり、日本国内版『ブルーアーカイブ』ではこうした現象は確認されていない。
