『Bloodborne』がPlayStation記念動画の大トリを飾るも、添えられた“メッセージ”にファン困惑。「不屈」とは一体どういう意味

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが公開したPlayStationの30周年記念動画の最後を『Bloodborne』が飾り、ファンの注目を集めている。一方で映像に添えられたキーワードはさまざまな反応を呼んでいるようだ。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は12月3日、PlayStationの30周年を記念する動画を公開。PlayStation向けに発売されたさまざまなゲームの映像が集められた動画となっており、その最後を飾ったゲームは『Bloodborne』だ。ただ映像に添えられた「不屈(persistence)」という言葉の意味を巡って、一部ファンは困惑を見せている。

本日は、当時のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)がPlayStation(以下、PS)を発売した1994年12月3日から30周年の節目となる。これを祝してPS Storeにて30周年アニバーサリーセールが実施されたり、PS5の起動画面がPS1仕様になるなどさまざまな施策が用意(関連記事1関連記事2)。「30年の感謝を込めて|PlayStation」と題した特別な動画も披露されている。


動画はPlayStation Studios作品のほか、PSコンソール向けに展開されてきたさまざまなゲームの名場面がまとめられた内容だ。『トゥームレイダー』など、懐かしのシリーズ初期作品と最新作の映像を比較できるような演出もみられる。

また映像の冒頭には「知っていますか? この物語を」「あなたは知っているはず」というテロップが表示。その後の映像では、『ゴッド・オブ・ウォー』であれば「それは家族」、『アンチャーテッド』であれば「それは友情」と、作品の名場面にちなんだテーマでキーワードが列挙されていく。

そうして映像の大トリを飾ったのは『Bloodborne』だ。添えられた言葉は「それは不屈(英語版動画ではIt’s about persistence)」。いわゆる死にゲーでもある、高難度の本作のゲームプレイになぞらえたキーワードだろう。

一方で一部ユーザーからは、“不屈(persistence)”が皮肉としても捉えられている模様だ。本作はSIEジャパンスタジオとフロム・ソフトウェアがタッグで手がけ、2015年にPS4向けに発売されたタイトル。根強い人気を誇るものの、2015年11月のDLC発売以降、9年間以上にわたり新展開がみられない作品だ。リメイクやリマスターはなく、PS5向けのアップグレードも用意されていない。

ファンからは新たな展開が長らく熱望されており、新展開がおこなわれる可能性についてのやや狂気的ともいえる考察が一種のネットミームとして定着している面もみられる。実際に先日からは、本日12月3日のPSの30周年記念の節目に、何か新発表があるのではないかとの憶測が投じられ、話題となっていた(関連記事)。

このなかで『Bloodborne』が30周年記念動画の締めを飾ったのは大きな注目を浴びている様子だ。特に不屈(persistence)という言葉が何を意味するのかについて、さまざまな反応が巻き起こっている。なかにはこれを「なんて意地悪なんだ」と面白がる反応も存在。あたかもファンが続編を待ち望んできた様子を“不屈”と表現したようにも見える、ということだろう。このほか「もっと粘り強さを求められている」との解釈と共に今後も熱望し続けると表明して、文字通り不屈の精神を見せるファンもいる。

なお英語版動画において用いられたpersistenceは不屈・粘り強さといった意味のほか、持続性といった意味もある。先述のとおり『Bloodborne』のゲームプレイになぞらえた表現とみられるものの、さまざまな意味がかかっているのではないかと期待されている様子だ。いずれにせよ動画の大トリを飾っているところを見るに、SIEとしても『Bloodborne』をひときわ重要な作品として位置付けている可能性はある。将来新たな展開が用意されているのかどうかも引き続き注目される。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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