大人気ストリーマー、「『Bloodborne』をリメイク・移植してほしい」と猛アピール。狩人コスプレ&部屋ごと“ブラボ風”にしつつ、30時間ぶっ続け配信

Kai Cenat氏は8月3日、『Bloodborne』の長時間配信企画を実施した。自身の影響力を活かして、リマスターや移植が根強く要望される同作の人気を公式に向けてアピールする狙いがあるという。

ストリーマーのKai Cenat氏は8月3日、『Bloodborne』の長時間配信企画を実施した。自身の影響力を活かして、リマスターや移植が根強く要望される同作の人気を公式に向けてアピールする狙いがあるという。そのためかかなり気合のこもった部屋の『Bloodborne』風デコレーションやコスプレも用意されつつ、約31時間にわたる配信がおこなわれた。

Kai Cenat氏は、米国に拠点を置く人気ストリーマーだ。本稿執筆時点でYouTubeチャンネルの登録者数は639万人、Twitchチャンネルのフォロワー数は約1264万人を誇る。最近では『エルデンリング』本編やDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」を、それぞれクリアを目指して長時間配信し続ける「マラソン(Marathon)」企画などが注目を集めていた。


そんなKai氏が8月3日におこなった新企画は『Bloodborne』のマラソン企画だ。同作は、フロム・ソフトウェアとソニー・コンピュータエンタテインメントのジャパンスタジオが共同で手がけ、PS4向けに2015年に発売されたアクションRPG。いわゆるソウルシリーズの持ち味を備えつつ、パリィに「銃」を用いる点や、ダメージを受けてもすぐさま反撃することで一定量回復可能な「リゲイン」システムなどが導入されていた。ゴシックホラーとコズミックホラー要素のある近世ヨーロッパ風の世界観も特徴であり、根強い人気のある作品だ。

Kai氏は「SHADOW OF THE ERDTREE」に続くマラソン企画のフロム・ソフトウェア作品として、そんな本作『Bloodborne』をチョイスしたかたちだ。本作の企画でも「SHADOW OF THE ERDTREE」同様、こだわりのオープニングセレモニーが用意。Kai氏が狩人に扮する実写映像やアニメーションを織り交ぜたオープニング映像が公開されたほか、部屋の“デコレーション”も披露された。


というのも、Kai氏はプレイするゲームによっては、作品にあわせて配信部屋にかなり凝ったデコレーションを施してきた人物。「SHADOW OF THE ERDTREE」の配信時には中世ダークファンタジー風に模様替えされた部屋にマレニアの等身大フィギュアやメスメルの兜を飾り付け、ラダーンのコスプレに身を包んで大暴れしていた

一方今回の『Bloodborne』マラソン企画では部屋は墓地のようなおどろおどろしい装飾に様変わりしており、「烏羽の狩人」を模した特大フィギュアも飾られている。Kai氏本人も狩人のコスプレを身にまとっており、銃や「ノコギリ鉈」といった作中武器もしっかりと再現。気合の入ったパフォーマンスとなっている。

そんなKai氏いわく、「SHADOW OF THE ERDTREE」の次なるマラソン企画に本作『Bloodborne』を選んだ理由は「みんなが『Bloodborne』のリマスターやPC版展開を要望しているため」だという。同氏は本作を初めてプレイするうえ、自分にはリマスターやPC版展開を実現するような力はないとしつつも、生放送を通してソウルシリーズのコミュニティのトピックを作り出すことができると意気込みを語った。

Image Credit: Kai Cenat on Twitch

またKai氏は、開発元も自分の動向を見守ってくれているように感じるという。先述のマレニアの等身大フィギュアも、同氏が『エルデンリング』をプレイした際に米国のバンダイナムコエンターテインメントより贈呈されたものであった。そうした影響力を『Bloodborne』のリマスターや移植などに繋げたいという想いもあり、本作をマラソン企画としてプレイするに至ったようだ。

本作はリマスターや他機種への移植もなく、PS5でプレイする際の画面解像度・フレームレート上限の引き上げなども用意されていない状況だ。一方で根強い人気があり、ファンからはそうした展開が熱望されてきた(関連記事)。

なおフロム・ソフトウェアの社長であり本作のディレクターを務めた宮崎英高氏は、過去にIGNなどのインタビューで「フロム・ソフトウェアは『Bloodborne』のIPを所有していない」と明言し、同作の今後の展開についての明確なコメントを避けていた。一方で、宮崎氏個人としては、『Bloodborne』は素晴らしいプロジェクトだったし思い出もたくさんあるとコメント。またPC Gamerとのインタビューでは、同氏は開発者としての個人的な想いも吐露。旧ハード(PS4)向けに発売された作品ではあるものの、より多くのプレイヤーがプレイできる機会があると嬉しいといった考えを伝えていた。同氏としては(リマスターや移植に)まったく反対はしないそうだ。


そのため『Bloodborne』のリマスターや移植がおこなわれるかどうかはソニー・インタラクティブエンタテインメントの判断にかかっているとみられる。なお同社からは、同じくフロム・ソフトウェアと共同開発でPS3向けに2009年に発売された『Demon’s Souls』の、Bluepoint Gamesが手がけるリメイク版がPS5向けに2020年に発売されていた。同作と同じく、根強い支持を受ける『Bloodborne』もリメイク版が検討されている可能性はあるだろう。

いずれにせよ、リメイクや移植が望まれている状況もあり、Kai氏は公式へのアピールとして今回気合たっぷりの『Bloodborne』マラソン企画を実施したようだ。同企画では約31時間にわたる配信がおこなわれ、見事クリアとなった。Twitchでの視聴回数は約1200万回を記録。海外メディアVG247Kotakuなども同氏の試みを報じており、本作の新展開を後押しするかもしれない。

Bloodborne』はPS4向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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