“全NPC殺害可能”メルヘン非道RPG続編『BLACK SOULS II』Steam版、爆速で「圧倒的に好評」の大人気。難度も狂気も前作超えのダークファンタジー

パブリッシャーのOTAKU Planは11月29日、Eeny, meeny, miny, moe?が手がけるRPG『BLACK SOULS II』のSteam版をリリースした。ゲーム内は日本語表示に対応している。本作は前作に続き、リリース直後から大変な人気を集めている。

『BLACK SOULS II』は、童話の世界で繰り広げられるダークファンタジーRPG『BLACK SOULS』の続編である。本作でも前作に引き続き、プレイヤーは一人の「不死者」として冒険をすることになる。プレイヤーは恋人であるアリスと仲睦まじく大きな木の下でお弁当を食べていたはずだが、気がつくとアリスの姿が消えてしまっていた。周囲を探そうとするが、突如として地面が崩落し、プレイヤーはなすすべもなく落下してしまう。たどり着いた先は死体をむさぼるウサギや、襲いかかってくる亡者で溢れた「不思議の国」。プレイヤーはそんな世界でアリスを探し求めることになる。

本作はもともと2018年にDLsiteでリリースされた「RPG Maker VX Ace」製のR-18作品である。「ダークメルヘン」シリーズの3作目にあたり、前作ともどもDLsite上で4万本以上を販売している人気作だ。濃厚な世界観が話題となり、海外にもファンが多い。Steam版は海外から手軽に入手できる手段として歓迎されている様子だ。なお『BLACK SOULS II』のSteam版には3つのDLC「深い海の底の神」「盤上の古王」「獅子と一角獣の冠」も含まれている。

本作でもフロムソフトウェアの『DARK SOULS』シリーズを彷彿とさせる要素は健在。ゆく先々でソウルを獲得でき、マップのそこかしこには地面に血文字でメッセージが残されている。特定の場所には焚き火の燃え跡もあり、触れると篝火を灯して、以降は転送で訪れることができるようになる。

また、本作は前作に引き続き、行動ゲージが溜まると行動できるアクティブタイムバトルを採用しているが、戦闘中に敵の攻撃を避けられる「回避」の性能が前作とは変わっている。前作では低コストで回避が可能であった。一方本作ではリソースの消費なしに使うことができるいっぽう、回避成功率は70％となっている。そのため、強烈な一撃を回避できないこともあるわけだ。回復アイテムを注ぎ込んでギリギリの勝利をおさめる『DARK SOULS』シリーズのような緊迫感を味わえるだろう。

ちなみに本作でも全NPCを殺害可能。ただし、新たに「SEN値」というシステムが加わった。SEN値は殺せば殺すほど減少していき、BGMが聞こえなくなる、住民の言葉が意味不明になっていく、あり得ないものが見えるようになるなど、恐ろしい状態になっていく。

そんな本作にはリリース直後から多くの好評が寄せられている。本稿執筆時点のSteamユーザーレビューは約900件で、そのうち98％が好評とする「圧倒的に好評」ステータスに瞬く間に到達した。本作は前作以上にシビアなバトル、サイコホラー要素、より濃密になった世界観を味わえる作品だ。レビューではどの様子も高く評価されている様子だが、特に世界観やストーリーが好評の様子だ。前作と同等かそれ以上にアリスに対しての思いが爆発しているレビューも見られ、本作に魅了されている人の多さを物語っている。

本作を手がけるEeny, meeny, miny, moe?は、国内では「イニミニマニモ?」というカタカナ表記で知られる寿司勇者トロ氏の個人サークルである。同氏は、ニコニコ動画にホラーやグロテスク要素を含む東方Projectの二次創作動画「東方異形郷」シリーズを投稿していたことでも知られるクリエイターだ。なお前作『BLACK SOULS』のSteamユーザーレビューは本稿執筆時点で約4000件に達しており、そのうち95％が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを維持。本作ではそんな前作以上に同氏の創造性が発揮されている。

ちなみに本作もSteam版は特に成人向け指定はないが、Otaku Planの公式サイトで配布されているパッチを当てなければ進行不能となる仕様のようだ。パッチを当てることでR-18要素が追加され、このうち性的な描写については描写の有無を選ぶことができる。いっぽうでゴア描写については選ぶことができない。Steam版を購入する際には気に留めておきたい。

『BLACK SOULS II』はPC（Steam）向けに配信中。現在はリリース記念セールを開催中で、12月13日までの期間限定で定価の10％オフとなる税込1485円で購入可能だ。