『Black Myth: Wukong(黒神話:悟空)』発売初日のSteamプレイヤーは「約88%が中国ユーザー」との調査結果。同時接続220万人超えの大人気を支えた“前評判”


デベロッパーのGame Scienceは8月20日、『Black Myth: Wukong(黒神話:悟空)』をリリースした。本作はリリース直後からSteamでの同時接続プレイヤー数がピーク時で222万人を突破するなど、爆発的なロケットスタートを切っている。本作をプレイしているSteamユーザーの国別割合について、海外マーケティング調査機関GameDiscoverCoの調べによると、およそ88%が中国のユーザーであるという。

本作は、西遊記を題材にしたアクションゲームだ。PS5/PC(Steam/Epic Gamesストア)向けに8月20日に発売されたほか、発売時期は未定ながらXbox Series X|S向けにも展開予定。本作にてプレイヤーは孫悟空を思わせるキャラクター「天命人」を操り、危険と不思議が溢れる西遊の旅路に出る。西天(天竺)を目指す冒険のなかでは、強大な妖怪たちも天命人の前に立ち塞がる。

本作はリリース後さっそく爆発的な盛況を見せている。SteamDBによると同時接続者数はピーク時で約222万人を突破(SteamDB)。これはSteamにおける歴代同時接続プレイヤーランキングにおいて、『PUBG: BATTLEGROUNDS』についで2位の記録となる。シングルプレイ用のゲームという括りで見ても、『サイバーパンク2077』のピーク時の最大同時接続ユーザー数である約105万人を大きく上回っており、驚異的な数字といえる。

そんな盛況を見せる本作のSteam版プレイヤー人口について、GameDiscoverCoの創設者であるSimon Carless氏が8月20日にとあるデータを公開。同社の調査によると、本作のプレイヤーの国別割合の推定値は、88.1%が中国からのユーザーであるという。

またSteamユーザーレビューにおいてもユーザーの使用言語割合には同様の傾向がみられる。本作には本稿執筆時点で14万件以上のレビューが寄せられており、96%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。そして寄せられているレビューの約95%が中国語(簡体字)のユーザーからのものになっている(SteamScout)。少なくともSteamにおいては、主に中国のユーザーから絶大な支持を受けているようだ。

なおTechNodeが報じたところによると、中国国内において本作は予約開始からわずか一か月で販売本数が120万本を突破していたとのこと。売上についても、予約開始から一か月時点で約3億9000万中国人民元(約80億円)もの売り上げをすでに記録していたという。中国での本作の爆発的な勢いを裏付ける報道といえる。

なお上述したSteamScoutのデータによれば、本作は中国語(簡体字)以外の言語を利用するユーザーにおいても、それぞれ高評価率は概ね90%以上を記録。中国語ユーザー以外からも本作は高い評価を受け、盛り上がりを見せているようだ。先述したSimon氏の示した数値も発売日時点での推計データとみられ、話題性の高さなどから中国国外のプレイヤーの割合も増しているかもしれない。

とはいえSteamにおいて記録的な盛況スタートを切った本作の推定ユーザー数のうち、およそ88%が中国のユーザーであったという推計は興味深い数値といえる。先述の予約販売数記録の報道も見るに、本作は開発元のGame Science にとって初の大規模開発級タイトルながら、特に中国国内のユーザーから非常に高い注目が集まっていたのだろう。発売後に爆発的な人気を獲得しつつ、中国を問わず幅広いユーザーに評価されており、前評判どおりの絶好調のスタートを切ったかたちだ。

『Black Myth: Wukong(黒神話:悟空)』はPC(Steam/Epic Gamesストア)およびPS5向けに配信中だ。Xbox Series X|S向けにも展開予定で、こちらの発売日は未定。