『バイオハザード レクイエム』ではNVIDIAとタッグで「PC版最適化」に取り組む。カジュアルPC含め幅広く遊べるように進行中
『バイオハザード レクイエム』では、カプコンとNVIDIAがパートナーシップのもとでPC版の最適化を進めているという。

NVIDIAは8月19日、公式YouTubeチャンネルにて「GeForce On Community Update」を公開した。同社の超解像技術DLSS 4などの、新作ゲームでの採用例を紹介する番組だ。このなかでは『バイオハザード レクイエム(BIOHAZARD requiem)』においてもDLSS 4が採用されることが伝えられたほか、カプコンとNVIDIAがパートナーシップのうえでPCへの最適化を進めていることも明かされている。
『バイオハザード レクイエム』は、サバイバルホラーゲーム『バイオハザード』シリーズの最新作。PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2026年2月27日の発売が予定されている。本作の舞台となるのは、政府による“滅菌作戦”で爆破された合衆国中西部の都市「ラクーンシティ」。主人公のグレース・アッシュクロフトは、原因不明の病気による犠牲者について調査を進めるFBI職員だ。調査の中で彼女は、母であるアリッサが8年前に死亡したレンウッドホテルを訪れ、過去と向きあうことになる(関連記事)。
『バイオハザード レクイエム』では新たな要素として、一人称視点と三人称視点を自由に切り替えられるオプションを搭載。グラフィック表現の進化も持ち味になるそうで、瞳の輝き、微細な毛穴や産毛、肌に浮かぶ汗の生々しい湿り気、繊細な髪の毛の質感などが描画技術によって精細に表現。また瞳の微かな潤みや視線の揺れ、唇の小さな震えなど、キャラクターの感情表現もより豊かになるとのこと。
このたびNVIDIAの公式動画「GeForce On Community Update」にて『バイオハザード レクイエム』のゲームプレイ映像が披露された。また映像にあわせて、同作において採用されているNVIDIAの技術について、カプコンの基盤技術研究開発部・基盤開発支援室室長を務める伊集院勝氏が解説している。同氏によると本作ではパストレーシング機能およびDLSS 4・レイ再構築技術に対応しており、シリーズにとって重要な光と闇の表現のほか、影や反射といった複雑で精細な表現がよりリアルになっているという。
なおDLSS 4は、NVIDIAのGPU「GeForce RTX 50」シリーズ向けの機能となっている。そのため高いパフォーマンスでパストレーシングなどを活用するためには、最新のPC環境が必要となるのだろう。一方で伊集院氏によると、本作ではNVIDIAとのパートナーシップにより、カジュアルなスペックのPCも含めた幅広いPCへの最適化を進めているという。グラフィック設定次第で、前世代のPC環境でも快適にプレイ可能となることが期待できそうだ。

ちなみにカプコンとNVIDIA間ではこれまでにも、『モンスターハンター:ワールド』PC版におけるNVIDIA DLSSの対応や、『バイオハザード7』『RE:2』『RE:3』におけるレイトレーシング対応、『モンスターハンターライズ』PC版でのDLSS 3などへの対応といった連携がおこなわれてきた。とはいえ今回は両社のパートナーシップによる、カジュアルな環境での最適化もアピールされているのは興味深い。
カプコンからは、コンソールにおける現行機といえるPS5/Xbox Series X|S専用タイトルとしては2024年3月発売の『ドラゴンズドグマ 2』、2024年9月発売の『デッドライジング デラックスリマスター』、2025年2月発売の『モンスターハンターワイルズ』が展開されてきた。一方でこのうち『ドラゴンズドグマ 2』と『モンスターハンターワイルズ』については、PC版にて最適化不足も指摘されてきた。
そうした背景もあり、PC/PS5/Xbox Series X|S向け新作タイトルになる『バイオハザード レクイエム』もPC版の最適化については注目されるところ。NVIDIAとのパートナーシップで最適化が進められているという点を見るに、パフォーマンス面の快適さにも特に注力されるタイトルとなるのだろう。
ちなみにこのほか「GeForce On Community Update」では『ボーダーランズ4』など注目の新作タイトルについて、映像を交えながら紹介がおこなわれている。日本語字幕も用意されているため、興味のある人はチェックしておくといいだろう。
『バイオハザード レクイエム(BIOHAZARD requiem)』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2026年2月27日に発売予定。