どうぶつ食堂経営×デッキ構築バトル『Beastro(ビーストロ)』発表。厨房から村の平和を守る、ジャンル“美味しい”とこ取りゲーム
デベロッパーのTimberline Studioは日本時間8月21日、食堂経営ゲーム『Beastro(ビーストロ)』を発表した。

デベロッパーのTimberline Studioは日本時間8月21日、食堂経営ゲーム『Beastro(ビーストロ)』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Xbox Series X|S。Game Pass向けにも初日から提供される予定だ。
『Beastro』は、食堂経営シミュレーションとデッキ構築ターン制RPGが融合したゲームである。舞台となるのは職人や料理人たちが暮らす平和な村「パロ・ポリ」。プレイヤーはこの村で暮らす若きシェフ「パンコ」として、食堂を手伝うことになる。ところがある日、パンコの師匠は失踪してしまう。さらに、村を守る壁の向こうに脅威が迫っていると警告する謎の訪問者まで現れた。パンコは食堂をうまく経営しつつ、迫りくる脅威に立ち向かう冒険者たちにおいしい食事を提供し、村の平和を守る戦いを厨房から支えるのだ。

ゲームプレイとしては大きく「食堂の経営」と「冒険者の旅」に分かれている。パンコとして食堂を経営するにあたっては、新鮮な食材集めと、おいしく調理することが重要となる。食材集めは、果物や野菜を育てる農業や、動物を育てる畜産、野生のハーブの採集といった手段があるようだ。新しい食材を入手すれば、それだけ料理のレパートリーは広がり、食堂を訪れる客の要望に応えやすくなっていくだろう。調理はミニゲーム形式になっており、コンベアを流れてくる野菜をリズムゲームのように刻んだり、油でよく滑る食材をフライパンを傾けて動かしたりしている様子が見て取れる。
また食材とは別に資材を集めることもでき、食堂の内装を変えることもできる。村作り要素もあるようで、特定の資材を探しているといった要求に応えるといった場面もあるかもしれない。村に暮らす職人として鍛冶屋の姿も見られるため、調理器具の改善なども期待できそうだ。このほか、新しいメニューの開発や、パンコの調理スキルをスキルツリー形式で育成するといった要素もあり、客を満足させるにはどの要素も欠かせないものとなるだろう。

パンコの食堂には、壁の向こうの脅威に立ち向かう冒険者集団「ケアテイカーズ」も訪れる。冒険者は種族も味の好みもさまざまで、日によって食べたいものが変わる者もいるようだ。おいしい食事を提供すれば冒険者はより強くなり、士気も向上する。パンコの働きが冒険の結果にも影響するわけだ。冒険者の旅については無事に帰った冒険者から語られ、紙人形の劇のようなスタイルで描かれる。パンコが提供した食事によって冒険者が繰り出せる能力が変わる、デッキ構築型のターン制バトルが展開されるのだ。
冒険者のデッキを構成するカードは赤・青・緑・紫・水色といった色に分かれており、冒険者がもともと所持しているカードと、食事によって獲得するカードがあるようだ。特定の食材を使う要求を満たした場合や、味の好みが一致した場合には、冒険者の体力や攻撃力にボーナスも付くものと思われる。味の好みを満たせば満足はしてもらえるが、同じ傾向の味ばかりではデッキのカードは偏ってしまう。特定のカードをデッキに加えるために、好みではない料理をメニューに混ぜなければならない場面もあるかもしれない。さながら、味と栄養バランスの両方を考える料理人といったところだ。


本作を手がけるTimberline Studioは、アメリカに拠点を置く独立系ゲームスタジオである。過去にSteamでは「非常に好評」ステータスを獲得している犬ぞりサバイバルアドベンチャー『The Red Lantern』をリリースしている。本作は、動物や冒険といった同スタジオの持ち味を活かした物語性に、経営シミュレーションとデッキ構築バトルというジャンルの組み合わせによるゲームプレイを織り交ぜた、挑戦的な作品となりそうだ。
なお、本稿執筆時点で対応言語は英語のみとの表記になっているが、各プラットフォームのストアページでタイトルや説明は日本語訳されている。今後の言語対応状況の発表にも注目したい。
『Beastro(ビーストロ)』はPC(Steam)/Xbox Series X|S向けに開発中だ。Game Pass向けにも初日から提供される予定だ。