『バトルフィールド6』ベータでは「必要PCスペック以下の参加者」が“かなりの数”いた。いまのPCでどうにか遊びたい

Electronic Artsは今月、『Battlefield 6』のオープンベータテストを実施した。同テストPC版では“かなりの数”のユーザーが、本作の必要動作環境以下のスペックで参加していたという。

Electronic Arts(EA)は今月、『Battlefield 6』のオープンベータテストを実施した。同テストPC版では“かなりの数”のユーザーが、本作の必要動作環境以下のスペックで参加していたという。

本作は、FPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作だ。現代戦が描かれ、前作『Battlefield 2042』では対応が見送られた、シングルプレイ・キャンペーンモードも収録される。本作の世界では、「我らの保護、皆の平和」をモットーに掲げる世界有数の民間軍事会社パックス・アルマータが台頭し、NATOとその同盟国の破壊を追求する活動を繰り広げている。プレイヤーは、その新勢力の背後で暗躍する存在や、真の目的に迫ることとなる。兵科システムの復活やリアルな環境破壊も特徴だ。

本作では今月、8月9日から17日まで、インターバルを設け2回に分けてオープンベータテストが実施された。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S。そのうち、PC版のユーザーについては、本作をプレイするために必要最低限となる「必要動作環境」を下回るPCスペックで参加している者もいたという。本作のテクニカルディレクターを務めるChristian Buhl氏が、Eurogamerに向けて明かしている。

Buhl氏によれば、『Battlefield 6』の開発にあたってはマップでのパフォーマンス向上に力を入れていたという。必要最低限のロースペックからハイスペックまで、どのようなPCでも狙った体験ができるように気を配ったそうだ。また、必要動作環境の設定については特に最重視しているという。必要動作環境は商業的に極めて重要であり、できるだけ幅広いPCスペックの人がゲームをプレイできるようにしたかったとのこと。そのため、綿密な分析とテストの上で必要動作環境の設定がおこなわれたそうだ。

Buhl氏によれば、具体的な数字はわからないものの「ある程度重みのある割合(meaningful percentage)」のユーザーが、必要動作環境のスペック水準でテストに参加していたそうだ。さらに同氏は、その必要動作環境を下回るPCで『Battlefield 6』オープンベータテストを遊ぶユーザーが存在すると強調している。

のちにEA広報からEurogamerに向けて送られた回答においても、具体的な数字は明かされなかったものの、やはり「かなりの数(substantial number)」のユーザーが「必要動作環境割れ」のスペックで参加していたそうだ。

本作のPC版必要動作環境は、プロセッサーは「AMD Ryzen 5 2600/Intel Core i5-8400」グラフィックカードは「AMD Radeon RX 5600 XT 6GB/ NVIDIA GeForce RTX 2060」そしてメモリは16GB、ストレージ空き容量は55GBと、昨今の大型タイトルとしては決して法外ではない水準といえる。しかしながら、この動作環境を用意しかねるユーザーも一定数存在したわけだ。

そうしたユーザーの存在の背景には、PCパーツの価格高騰の影響もあるかもしれない。たとえば米国におけるグラフィックボード価格については、ドナルド・トランプ大統領が発表したいわゆる「トランプ関税」による影響と見られる価格高騰が観測されている。特にGeForce RTX 5090やRadeon RX 9070 XTといったハイスペックなチップを採用したグラフィックボードでは顕著で、「トランプ関税」発表前後では、各社製品それぞれ約100ドル(約1万4700円)ほどの価格上昇が見られたという(PCMag)。

ほかにも供給不足などの影響によってハイスペックなグラフィックボードは価格が世界的に高騰。エントリー/ミドルレンジモデルの製品についても安い買い物ではない。また、グラフィックボードやCPU含めてPCパーツの価格水準自体が長期的な上昇傾向にもある。なかなかPCスペック更新に踏み切れないユーザーも多いことだろう。

今回開発者の談によって、『Battlefield 6』ベータテストにもそうしたPCスペック不足に悩まされつつ踏ん張り続けるプレイヤーが存在したことが明らかになった。シリーズの過去作と比べると必要動作環境・推奨動作環境がともに上昇を見せた本作だが、幅広いスペックのハードウェアでテストし最適化がおこなわれてきた甲斐あってか、ある程度性能不足のマシンであっても快適に遊べるように作られているのかもしれない。とはいえ、彼らのプレイ体験は満足のいくものだったろうか。PCパーツが値下げ傾向に転じる時期は来るだろうか。最近思ったように動かないPCゲームが増えだした筆者にとって他人事ではない。

『Battlefield 6』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S向けに10月11日発売予定。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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